もぬけの考察

もぬけの考察

1,463円 (税込)

7pt

第66回 群像新人文学賞受賞作!
この部屋の住人は、みんないなくなる? 都市の片隅にあるマンションの一室、408号室に入れ替わる住人たち――。奇想天外な物語が、日常にひそむ不安と恐怖を映し出す。

同じ部屋で前の時間が見えないまま孤独と恐怖を積み重ねていく構成で細部まで考えられていた。
理不尽さと暴力的な状況がスリリングで、多様な恐怖を描ける人だと思った。――柴崎友香

一連の奇想天外な考察は、インスタレーションと呼ばれる空間芸術の手法とも似ていて、
日常性からの逸脱を効果的に演出するにはうってつけだ。
――島田雅彦

ある〈部屋〉のみを舞台にすることで、作品の〈空間〉は限定されている。
が、前の住人、その前の……と過去を連鎖的に想像可能で、今後の住人という未来も延々の想像が可で、その意味で〈時間〉が限定されない。そこに越境のポテンシャルが満ちている。――古川日出男

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もぬけの考察 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    改行が少なく、字がぎゅっと詰まっているけど読みやすい。令和の若い子はこんなだよ~って話かと思ったけど全然違った。アタシ内田百閒読んでた!?みたいな、この世界どこ?みたいな頭がクラクラする感覚でした。群像新人文学賞をとった短編が最後に入っていてそれまでの短編のお話を回収してくれました。
    次も必ず読みま

    0
    2024年02月02日

    Posted by ブクログ

    第66回群像新人文学賞作品。装丁は、何か同賞受賞の村上作品の雰囲気もある(佐々木マキ)。
    4編からなる連作。この手の続いていく作品は好き。想像で408号の住人を想像が膨らんでいく。

    0
    2024年01月24日

    Posted by ブクログ

    あれ?これホラー?の1章から読み進め、この不気味さをどう受け取ればよいかと思案していると、最終章「もぬけの考察」でノックアウトされる。
    描くとは、書くとは、の考察にしびれる。
    遠野遥の破局の主人公を思わせる部屋の住人たちには、どれも顔がない。

    0
    2024年01月13日

    Posted by ブクログ

    群像新人文学賞を受賞しているだけあって、あるマンションの408号室を舞台に、この部屋の住人たちが日常から逸脱して行く様子が怖いです。怖いと言ってもホラー的ではなく精神的な怖さです。108ページ程の薄い本なのであっという間に読めますが、内容は本の見かけほど軽くはないなぁと思いました。

    0
    2024年03月17日

    Posted by ブクログ

    とても好きでした。コレクターズ・ハイから先に読んだので、また違った作風で良い。
    ホラー大嫌いな私でも面白く読めました。

    0
    2024年02月01日

    Posted by ブクログ

     とある街の ( 恐らくはワンルームタイプの ) マンション。交通や買い物等の利便性が悪いわけでもない。なのに不思議なことに住人が居つかない 408号室。その入居者の変遷と各暮らしぶりを描いた短編集。
     物語は、各話ごとに問題の部屋に入居する住人の視点で描かれる。
     第66回 群像新人文学賞受賞作。

    0
    2023年09月22日

    Posted by ブクログ

    やっぱり表題作がよかった。
    その前の3作は、エピソードゼロ的な存在なのかな。
    なんとなく不穏、無気味。
    つい引き込まれる。

    0
    2023年09月03日

    Posted by ブクログ

    とある賃貸マンションの408号室に引っ越してきた人は皆いなくなってしまう。
    私が前に住んでいた部屋でお隣さんが何度も入れ替わったことがあって、この部屋なんかあるのか…と不安になったことを思い出した。交流はないけど物音でなんとなく生活感がわかって勝手に色々と思い巡らせたもんだけど、そういう現実味のある

    0
    2024年04月07日

    Posted by ブクログ

    とあるマンションの一室でおこる出来事とは…。
    その部屋は、408号室。そこに住む人はある日突然いなくなる。

    初音〜ある日から出社拒否になり家に篭り蜘蛛を飼い殺す日が続いてから突然に玄関ドアが開かなくなり…。

    末吉〜大学へ行かずに繁華街で女性に声をかけ続ける日々、そのうちひとりの女性が家に頻繁に来

    0
    2024年03月23日

    Posted by ブクログ

    怖っ。

    タイトルと表紙イラストが興味を引いて良いですよね。タイトル通りの内容だったし。
    中身も、著者の次作も読んでみたいな〜どんな話を書くんだろう、と楽しみにさせてくれる本でした。

    賃貸時代は、ある程度の年月をそこで暮らし慣れ親しんだ空間になったとしても、この部屋に昔知らない人が住んでいて、これ

    0
    2024年01月16日

もぬけの考察 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    112ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月21日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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