村雲菜月のレビュー一覧

  • もぬけの考察
    改行が少なく、字がぎゅっと詰まっているけど読みやすい。令和の若い子はこんなだよ~って話かと思ったけど全然違った。アタシ内田百閒読んでた!?みたいな、この世界どこ?みたいな頭がクラクラする感覚でした。群像新人文学賞をとった短編が最後に入っていてそれまでの短編のお話を回収してくれました。
    次も必ず読みま...続きを読む
  • もぬけの考察
    第66回群像新人文学賞作品。装丁は、何か同賞受賞の村上作品の雰囲気もある(佐々木マキ)。
    4編からなる連作。この手の続いていく作品は好き。想像で408号の住人を想像が膨らんでいく。
  • もぬけの考察
    あれ?これホラー?の1章から読み進め、この不気味さをどう受け取ればよいかと思案していると、最終章「もぬけの考察」でノックアウトされる。
    描くとは、書くとは、の考察にしびれる。
    遠野遥の破局の主人公を思わせる部屋の住人たちには、どれも顔がない。
  • コレクターズ・ハイ
    推しがいる人や、
    ついガチャガチャやぬいぐるみを
    集めてしまう人にオススメ。

    短いけれど、人間味があって好きな感じだった。
  • コレクターズ・ハイ
    何かにハマって収集したことがある人なら、読んでいて何かしら共感するところがあるかもしれません。
    推しへの感情、グッズを買う時の感情。
    主人公のこういう気持ち分かるなあ……と思いながら読んでいるうちに垣間見える「そこまでする?」と不穏なやりとり。
    登場人物それぞれ歪な「好き」への執着を抱えています。
    ...続きを読む
  • もぬけの考察
    群像新人文学賞を受賞しているだけあって、あるマンションの408号室を舞台に、この部屋の住人たちが日常から逸脱して行く様子が怖いです。怖いと言ってもホラー的ではなく精神的な怖さです。108ページ程の薄い本なのであっという間に読めますが、内容は本の見かけほど軽くはないなぁと思いました。
  • コレクターズ・ハイ
    おもしろかった〜。作者のセンスが溢れている。
    ダメな方向にどんどん進んでいく、なのに少し笑える感じが良かった。
    微妙に嫌な感じが本当にキーになっていて好きな作品。
  • コレクターズ・ハイ
    文庫派なんだけど、これは文庫化待ってると鮮度が落ちるなと思って単行本で購入。
    オタクが市民権を得て久しいですが、これを読むと、オタクが「愛でる」のは対象物のガワと自己解釈なのであって、対象物や製作者がもつ意思や意図はどうでもいいってかむしろ邪魔ってことが客観的に見えてヒヤッとする。
    究極に自分勝手な...続きを読む
  • もぬけの考察
    とある都市のマンション。四〇八号室に住む住人はどういう訳か姿を消してしまう。淡々と代々住民の様子が語られていくけれど、どこかにいる誰かの日常のようで妙にリアル。その当たり前のような日常が些細なことで侵食され、そしてあっけなく崩れていく恐怖を物語っていきます。
    幽霊が出るわけではないけどなんか嫌。怖い...続きを読む
  • もぬけの考察
    とても好きでした。コレクターズ・ハイから先に読んだので、また違った作風で良い。
    ホラー大嫌いな私でも面白く読めました。
  • コレクターズ・ハイ

    もう読み始めて奇想天外のお話に戸惑うばかり、美容室での縮毛矯正、クレーンゲームでのハラハラドキドキ、おたく、マニアックなお話の展開に先が読めない。ラストはさらなる難解な終わり方、この物語は初めて体験するストーリーあなたもぜひ読んで考えてください。
  • もぬけの考察
     とある街の ( 恐らくはワンルームタイプの ) マンション。交通や買い物等の利便性が悪いわけでもない。なのに不思議なことに住人が居つかない 408号室。その入居者の変遷と各暮らしぶりを描いた短編集。
     物語は、各話ごとに問題の部屋に入居する住人の視点で描かれる。
     第66回 群像新人文学賞受賞作。...続きを読む
  • もぬけの考察
    やっぱり表題作がよかった。
    その前の3作は、エピソードゼロ的な存在なのかな。
    なんとなく不穏、無気味。
    つい引き込まれる。
  • コレクターズ・ハイ
    デビュー作『もぬけの考察』とはまた違った種類の気味の悪さを感じた。推し活も市民権を得たとはいえ、そもそも何かひとつに注ぐ大きな愛情ってその輪の外からだと歪に映るものだよな、と改めて思う。“抜けられない沼に嵌って”楽しんでるんだからそりゃそうか。
  • コレクターズ・ハイ
    なんとなく途中で終わってしまった様な感覚でした。何度か読み返すとじわじわと味が出てきそうな感じでした。
  • コレクターズ・ハイ
    自分も含め、何かのオタクであるひと、というのが主人公目線で色々な種類の人間として描かれた作品。主人公の考えるオタクの理想と照らし合わせて評価をつけたり、自分のことを振り返ったりするのだけれど、結局、執着がある人はどんどん他人からの評価に鈍くなり、自分勝手になっていくオタクたち。そして、結局、主人公が...続きを読む
  • コレクターズ・ハイ
    推し活にはげんでいる人には共感出来るところがあるかもしれないし、のめり込み過ぎちゃうと大変なことになるなと戒めにもなるかも
  • コレクターズ・ハイ
    収集癖のある方へ強くお勧めします!共感できる部分があるかも…?
    推し活ってあるよね…うん…マウント取ったり取られたりさ笑
    それにしても森本さんも他の人も常軌を逸してる。度を超えると、それはもう恐怖でしかない。
  • コレクターズ・ハイ
    執着。物なのか者なのか。カプセルトイの会社ではたらきながら、クレーンゲームというか、特定のキャラに心酔する主人公。思ったよりもゾクゾクした
  • もぬけの考察
    とある賃貸マンションの408号室に引っ越してきた人は皆いなくなってしまう。
    私が前に住んでいた部屋でお隣さんが何度も入れ替わったことがあって、この部屋なんかあるのか…と不安になったことを思い出した。交流はないけど物音でなんとなく生活感がわかって勝手に色々と思い巡らせたもんだけど、そういう現実味のある...続きを読む