村雲菜月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
依存症や中毒をテーマにした話が好きな方は好きだと思う!私は結構好き!
この本の中で「なにゅなにゅ」という単語は一体何回出てきただろう。この本を読み終えて2週間ぐらい経ってるけどいまだに「なにゅなにゅ」が染み付いてる。
ぷよぷよみたいなキャラクターをイメージしている。
「なにゅなにゅ」のグッズを集めることの中毒になってしまった女性が、クレーンゲームの景品の「なにゅなにゅ」を代わりに取ってるくれる男性に自分の頭を撫でさせるというご褒美をあげて、その景品をもらうという取引をしてまで、グッズ集めをやめられない。彼女もそんな奇妙な日常に満足していたはずなのに、ある日突然、その男が生理的に無理になって約束すっぽかしてその男を観察して、その最後の行動がめちゃくちゃサイコパスで笑っちゃった。笑
こういう「人間の狂い」に全振りした小説大好きです!笑 -
Posted by ブクログ
オタク、コレクター、推し活--
社会において、今はこれらの人は“普通”とされている。
こうした普通のはずの人達の行動が、執着により、“普通”の人の枠から“異常”の人の枠へと、一瞬ガタンとはみ出してしまう。
その瞬間、“異常”と人々に認識されても、本人は“普通”にいるつもり。読んでいて、この相反する認識がすっと納得感を抱いて入ってきて、恐怖へと変わっていく。
ここに納得感を抱かせられるかどうかで、恐怖は喜劇になってしまうだろう。
作者は素晴らしいバランス感覚と客観性を持っていると感じる。凄い。
その素晴らしいバランス感覚が、残念ながらラストに少しレールがずれて、喜劇に寄ってしまったように感じた。
“異常”にガタンとはみ出したら、軽い暴力によって制裁を受けるという作られてきた規則が、どうして主人公の三川には適応されないのか。三川がなにゅなにゅのビニールを拾って去ろうとした時、誰かに腕を掴まれて終わっていたら、鳥肌が立つような傑作になったのに、と思ってしまった。 -
Posted by ブクログ
読書備忘録885号。
★★★★。
わずか100pちょいの作品。
全然オッケー。逆に好きな世界。
作品タイトルの通り、コレクター(蒐集家)が陥った狂気の世界。
主人公は三川さんという玩具メーカーに勤める三十前の女子。
なにゅなにゅとかいうキャラ(表紙絵キャラがイメージ)の熱烈なコレクター。
ガチャガチャから、クレーンゲームから新作がリリースされると仕事を休んででも出かけてゲットする。
そんな三川はなにゅなにゅをゲットするために他人との間に危うい関係性を作っていた。その関係性(いわゆるギブ&テイク)たるや、ちょっと一般人には考えられないレベル。
その危うい関係性が崩れた時、一気に世界が崩壊する。
でも、コレクターの狂気(ハイ状態)は新たに道を開拓しトリップ状態を維持するのでしょうね・・・。
狂気の連中を備忘。
ヘアサロンの品田。縮毛矯正に取りつかれた男。自分の作品をコレクションに。個人情報の無断SNS発信。
クレーンゲームの森本。三川のなにゅなにゅを取ってあげる代わりに三川のサラサラ髪を触らせて貰っている。一線を越えてしまう。
三川が働く玩具メーカーのエース社員轟木。ガチャガチャのヒット作を生み出すために女子高生の盗撮を繰り返す。いつか捕まる。
なな@赤なにゅ無限回収中。赤なにゅだけを収集するなぞのネット女子。
いやはや。 -
Posted by ブクログ
前著「もぬけの考察」が好きだったので読んでみたけど、前作のようなキレは感じなかった。全体的に借り物の狂気という感じで、キャラクター達の深淵に迫り切れていないなぁと感じた。もぬけ〜との共通点は空虚感と不気味さ、主人公の気力の低さ。
なにゅなにゅは現実世界でのちいかわみたいなものかと思いながら読んでいた。確かに、遡るとリラックマとか、サンリオとか、ディズニーとか、鬼滅もかな。グッズをあまりに沢山集めて身の回り全てそれで染める人はちょっと狂気じみててこわいなと感じる。金を持て余した富豪でもなくて、意外とお財布事情カツカツでも次々に購入して置く場所がない、みたいな人も見かける。そこにどんな衝動があるのだろうと率直にインタビューしてみたい。
美容室とクレーンゲームの人に感じた気持ち悪さは絶妙で面白いんだけど、コレクターズハイとはまた違う性的嗜好みたいなフェチズムの領域になってしまうからちょっと同じ括りには出来ない気がする。会社の先輩のは他者研究ハイみたいな感じだし。まぁでも、主人公は髪のケアにしろクレーンゲームにしろ上手くやってきたつもりが、気付けば他人の危険な領域まで入って来てしまっていたみたいなゾッと感はあった。
全体的に余計な描写が多くて動きがあるまで読むのがけっこう苦行だった。作者さんもあんま書いててノッてなかったんじゃないかと思う。
最後の描写は好きだった。SNSの赤なにゅ無限回収の女に遭遇した時の心境描写が面白かった。まぁここまで来ると強迫観念に近いんだろうから、飽きるまでやるしかないと思う。他に夢中になることが出来れば自然とやめるだろうけど。ガチャガチャとか毎月すごい量出てるし、なんでもかんでもグッズ化されるようなちょっと異常な市場が今の日本にはあるというのは感じるよね。物に溢れている。そんなにお金はないのに物を買って手に入れることが幸福だと洗脳されそうな危うさがある。でもそういうテーマとしては今作はちょっと芯を捉えていないというかふわっとしていたかな。 -
Posted by ブクログ
『なにゅなにゅ』というゆるキャラに癒しを感じて以来、グッズを収集するのが趣味になった主人公は、カプセルトイを作る会社に勤務している。自分の好きな分野の仕事に就けたはずなのに、自分の嗜好と利益優先の会社とではズレがあって、こんなはずでは…というジレンマを抱えて生きていた。そんな彼女はなにゅなにゅコレクションにのめり込み、抜けでられない沼にハマっていく。
叢雲菜月さんの少し前に読んだ『もぬけの考察』が面白かったので読んでみました。この作品も面白かったです!
ここに出てくる人達は何かのオタクです。真っ黒ストレートの髪の毛好きだったり、ゲーセンのクレーンゲームだったり。世の中にどこにでも居そうな本来微笑ましいはずのオタ活、推し活も、一歩間違えるとなんか怖くなる。そんな世の中のリアルさを感じさせるストーリーでした。短いけれど引き込まれます。
癒される具合、ちょうどいい具合を自分で知ってセーブすることって大切ですが、ガチャなどで「コンプしなくては」とか余計な欲望に負けてしまうことってあるかもしれませんね。あと、同じモノを押していて集めていても、何かで他人と勝ち負けを勝手に測って優越感や劣等感にはまったり。ある人は犯罪スレスレの行動をしたり。うーん、なんか考えちゃいますね。
誰に迷惑をかけるので無ければ自由に押したり集めたりするのはいいとは思うんですけどね。
ゆるキャラはゆるく押しましょうよ。自戒を込めて。