鳥嶋和彦のレビュー一覧
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40〜50代にはたまらなく興味深い本が登場。
前半は鳥山先生と鳥嶋編集長のやり取り、後半はジャンプ立て直しの組織論や人との関わり方へと展開していく。
タイトルが「ボツ」だったと知ったときは、正直「違う題名ならもっと売れたのに…」と思っていた。
でも最後まで読むと、その考えは覆された。「ボツ」という言葉こそが鳥嶋さんを象徴するキーワードだったのだ。
それでも、商業的には変えた方が売れる気はするけれど…。
印象的だったのは、相手にとって耳の痛いことを伝えるときの姿勢。
愛情と敬意を持ち、徹底的に論理的に説明する。
鳥嶋さんはお金のためではなく、相手のため、そして読者 -
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読み終わった結果、感想として書きたいのは二つあります。一つは鳥嶋さんの人柄や仕事に対する姿勢、二つ目は書き手のインタビュアーとして姿勢についてです。
まず、本書での対談の中で感じられる鳥嶋さん本人の人柄や仕事への姿勢についてですが、読み終えた後真っ先に出た印象は「この人全くブレないな」ということです。
エンドユーザーである読者と生産者である漫画家、この二つを優先するという編集者の姿勢、根本的な考え方がドクタースランプの担当編集だったころからジャンプ編集長等を経て今に至るまで一貫して変わっていないように見えます。少し不遜に見えてしまうのも一貫し軸がぶれてないからこそ、だから判断が的確で、失敗 -
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『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』から『ONE PIECE』『ドラゴンクエスト』ほか凄まじい数のヒット作を生み出した、Dr.マシリトさんこと鳥嶋和彦さんの仕事術を明かす一冊。鳥山先生に500枚のボツを出した逸話や、メディアミックスが当たり前の時代ではなかった頃から舞台裏などまさに伝説にして劇薬なエピソードが満載!
(詳しいわけでは全くありませんが)ジャンプ編集部の歴史って、戦国史や幕末史並に面白いです。どの作品の誕生にもドラマがあり、どのメディアミックスにもハラハラがあり…。私たちが楽しんで作品に触れている裏には、こんなにも厳しくも熱い情熱や信念や愛情が渦巻いているのだなあと感動するし、学 -
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ネタバレ読み終わって思ったのは、「すごく目的意識が強くて、ロジカルな思考をする人だ」なと。
なあなあの関係や前例踏襲を認めず、「作者が作品をヒットさせるにはどうしたらいいのか」という事を第一に考えている。
主なポイントまとめ
◯“企画や作品を徹底的にボツにする”編集スタイル
鳥山明氏のデビュー前に500枚もの原稿をボツにした経験など、容赦ないダメ出しの数々が語られている 。
◯“嫌われても良い”覚悟で貫く編集哲学
編集者として、良い作品を生み出すためには人に嫌われることも厭わない姿勢が述べられている(本のタイトルにもその覚悟が込められている)。
◯“メガヒット連発”を生み出すフォローと戦略
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ネタバレ伝説の編集マン 鳥島和彦の回顧録。インタビュー形式。約7年の歳月をかけて作られた本。
元々漫画好きではなかったことが驚き。
「読者」と「作家」のことを考えて行動。この2つの軸をブレさないことがヒット作を生み出す上で重要。
読者からの人気を得るためには読者のニーズをしっかりととらえることが重要。
確かにと思った。ジャンプの発行部数を増やすことばかり考えて、読者が置き去りになってしまうと、読者が付いてこなくなってしまうのは至極当然のこと。
ただ、目先の発行部数を増やそうと考えると、そういった読者目線が失われていくのは分からないことはない。
本当の成果とは、時間をかけるもの。
すぐに成果を求めると、 -
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インタビュー形式、面白かった。俺スゲー話感もあるけど、実際そうだなと思うことも多々。ジャンプ編集部内を馴れ合い無い環境にしたとか合理的で厳しいけどごますり上手い人が出世しても、漫画編集部に置いては良くならないよね…と思う。ので正しいよな。
ナルトはサスケ殺した方が良かったはどうだろうか、結果的にはサスケを殺せなかったという所が最終的にナルトの特異点になった気がする。サスケ殺したら一位になったかもだけど、ドラゴボの後追いになっても仕方ないんじゃ?と思うが、これはファン視点と編集視点の違いかも。編集は売るのが仕事だから。
個人的には遊戯王のアニメのゴタゴタを知らなかったので面白かった。
袋とじは上 -
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大事なのはストーリーじゃなくてキャラクター
そのキャラを愛してもらえるか
そのキャラが何かしてることが気になるか
一番良い漫画はトムとジェリー
鳥山明のすごいところはこだわりがないところ
読者のフィードバックを受けて変えられる力
そもそも才能は育成できない
最初の目利きが一番大事
トラブルがおきたら、なぜ起こったかを失敗した段階で分析して、再発防止策を取るのが仕事
良い漫画は3話目までのラフてわかる
意見が真っ二つに割れるのは可能性
漫画はわかりやすさ
自分のためじゃなく、誰かのために戦う
ワンピースやドラゴンボール誕生の裏側を知れるのは純粋に面白かった