角悠介のレビュー一覧

  • 呪文の言語学

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    一言で魔女、魔術といっても、ヨーロッパの各地で違う。ハリーポッタのような英国、魔女狩りのあった南ヨーロッパ、そんなイメージとは全く異なるのが本書、ルーマニア
    そんな地域ごとの違いを知るだけでもこの本を読む価値がある

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    2025年10月20日
  • 呪文の言語学

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    ルーマニアに根付く魔女と呪文を様々な面から解きほぐす興味深い一冊。周縁のカルチャーを程よくおさえ、専門的な箇所も分かりやすく解説しており読みやすい。もちろん言語学の視点も面白く、巻末のインタビューはリアルな呪文エピソードが満載だ。呪文好きには必須の好著!

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    2025年09月22日
  • 呪文の言語学

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     著者はルーマニア国立パベシュ・ボヨイ大学日本文化センターの所長で、言語学が専門である。高校卒業後にルーマニア政府の奨学生として、前述の大学に留学している。

     我々が魔女として思い浮かべつるのは、とんがり帽子帽子をかぶり、ほうきに乗って空を飛ぶ老婆である。しかしこれは、西欧の魔女のイメージである。ルーマニアの魔女は違っていた。妖しげな魔術、魔法を使うわけではない。といっても、日本人からするとやはり「怪しい」のだが。日本でも、占い、お祓い、或いはおまじないといったものがあり、それと同程度のものかもしれない。

     著者は言語学者なので、本書ではタイトル通り「呪文」について多くのページを割いている

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    2025年11月21日
  • 呪文の言語学

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    ネタバレ

    ルーマニアに根付く呪文や魔術の文化について、主に言語学的観点から迫っていく本。読み始めてから「ロマニ・コード」の人だと気がついたけど、本書も軽妙な語り口で専門的な内容を面白く読ませてくれる。
    中盤からの呪文についての専門的な議論は少し難しいところもあったが、呪われた森に残る儀式の痕跡やおまじない的な呪文が今も生きていることなど、著者の体験談や巻末インタビューなどで触れられる日常の魔術体験が興味深い。日常での呪文のあり方は、前に読んだ「呪われたナターシャ」のロシアでの呪術文化に近いかもしれないと思った。呪文の引き継ぎが文字ベースでないところなど、違いも結構あるけれど…。
    本書では詳しく語られなか

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    2025年11月17日
  • 呪文の言語学

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    魔女の歴史から始まり、ルーマニアの魔術体系・呪文の言語学的分析と、かなり読み易く作られていました。
    本書を読んで、まず1番驚いたのはルーマニアでは現代においても魔女が存在する(信じられている)という事、また呪いや魔術的儀式も行われているという事でした。現代日本では子供騙しの呪い(痛いの痛いの飛んでいけ等)すらあまり耳にしなくなったのに、ルーマニアでは大人でも呪いする(してもらう?)というのは驚きでした。
    呪文の言語学的解説も例文を原文と日本語訳ありで解説していたので、原文の文字列や音でしか説明できない事、言葉の意味の方に意義がある等の説明もわかりやすくてとても良かったです。
    最後に著者の茶目っ

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    2025年10月19日