高橋杉雄のレビュー一覧
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国家としてのアイデンティティがロシアの考え方や感じ方を規定して、クリミア併合とロシア・ウクライナ戦争を選択させた。
これまでロシアの行動の理由の根本に何があるのかがわからなくて、ロシア・ウクライナ戦争勃発当初まことしやかにささやかれていたように、狂った独裁者にロシアが巻き込まれたという話が事実なのか...続きを読むPosted by ブクログ -
現代軍事の基本入門書
本書は軍事の基本を伝えるとともに、これからの日本人として軍事と無関係ではいられない時代で何を考えていくかのきっかけを与えてくれる。
民主主義国家の国民として土台の知識がないと考えもないからである。我々は政府・自衛隊を見守り、時に選挙という形で口出しをしないといけないのだ。Posted by ブクログ -
普段そこまで安全保障に関心を持たない人も持っている人にも、とにかくわかりやすくしかも意外と知らない事実を教えてくれる。
まず日本の安全保障環境の悪化について、核保有国が多数存在することやミサイル密度の高さ、防衛予算のシェアの変化を具体例として説明。忘れる人も多いが日本は米中対立の傍観者ではなく当事者...続きを読むPosted by ブクログ -
去年2月にロシアがウクライナへ侵攻してからこの春まで、毎日見ない日はないほどテレビを席巻していたスイーツ王子こと高橋杉雄氏が著した本。偶然にも同時期に同じテーマを扱った本を2冊出されたうちの1冊です。
一方は、いわゆる専門的でない一般の方にむけて、自衛隊と国防について平易な言葉でわかりやすく書かれ...続きを読む -
著者はウクライナ戦争開始時に何度もテレビ等で解説していたので存じている方も多いと思います
あくまで個人の立場で論評しています
現在日本の高校はもとより一般の大学でも軍事、防衛面について講座を持っているのは防衛大以外無いでしょう
この本を読み、ウクライナ、台湾、尖閣、北朝鮮情勢を考えると一般大学でも...続きを読むPosted by ブクログ -
ウクライナ侵攻が開始されてから、メディアに引っ張りだこの高橋さん。
日本はやはり平和ボケしている。筆者が常識だと思っている(いた)世界の情勢を、日本人の多くは全く知らないという危機を感じ、この本にその想いをぶつけた良本です。
安全保障に少しでも興味があれば、入門書として大変ふさわしい本だと思います。Posted by ブクログ -
ロシア・ウクライナ戦争の開戦から現在に至るまでの戦争の経過からわかる現代の戦争の特徴(&従前の戦争との共通点)や、戦争を終わらせるに至るシナリオについての検討がされている。それぞれの国家の論理からすれば、落としどころを見つけるのは極めて困難で、戦争を始めさせないこと(つまりは抑止力を高めること)が最...続きを読むPosted by ブクログ
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第1章:
クリミア半島とル人共、ド人共を分離してしまったばかりに、ウクライナ国内に親露派のお橋頭堡がなくなり、ウクライナがロシアとの対決に世論が集約されたのは、皮肉である。
第2章:
残念ながら本章で取り上げる八つの知見を台湾海峡有事の事例に適用してみると、台湾海峡においても今後、抑止が破綻する可...続きを読むPosted by ブクログ -
まさに題名にあるように「日本人が知っておくべき自衛隊と国防のこと」
最低限、このくらいの知識は国会議員も有権者も待たねばならないなと改めて思う。Posted by ブクログ -
現在も継続するウクライナ戦争に関して、①なぜ生起したのか、②なぜ抑止できなかったのか、③戦争における宇宙利用、④ハイブリッド戦、⑤この戦争が終結するシナリオについて、懸念される台湾有事と関連づけて、読みやすく論じられている良書。分析も論拠をしっかり提示したうえでなされており、非常に納得のいくものだ...続きを読むPosted by ブクログ
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ロシア・ウクライナ戦争について、なぜこの戦争は始まったのか、この戦争はどのような戦争なのか、この戦争は終わらせることができるのか、という3つの論点について考察し、最後に日本の安全保障への影響についても論じている。
1つ目の問いについては、この戦争はロシアとウクライナのアイデンティティをめぐる戦争であ...続きを読むPosted by ブクログ -
軍事を分析するのに必要な基礎的な知識と着眼点を教えてくれる入門書的な。
まずはリアリズムやリベラリズム、アナーキーな国際社会といった国際関係理論から始まる。冷戦後の国際政治の流れを辿り、ステートクラフト(国家の政策の立案と展開)の手段としての軍事力について説明する。そして平時の企業や官僚組織と変わら...続きを読むPosted by ブクログ -
なるほど こういうことなのか。……読み終わったら 世界の見かたが すこしだけ 変わった感じがした。理解することから はじめてみなくちゃ なにもはじまらない。テレビ越しだけど 語り口のわかりやすさが最後まで続いて、ともかく 勉強になりました‼️Posted by ブクログ
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包括的な軍事問題の入門書。
軍事は合理的な思考の積上げであることがよくわかる。
本書の内容もよく整理されていて、自衛隊の現在地も含め、わかりやすい。
書名のテーマについてはあとがきで語られている。
TV等でも垣間見えた著者の思いが伝わってくる。Posted by ブクログ -
2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻で始まったロシア・ウクライナ戦争は、「ヨーロッパの一部」となることを選択したウクライナに対し「旧ソ連的な勢力圏」を形成するためにウクライナ(の領土)を必要とするロシアが一方的に攻め込むという構図であるが故に、ロシアがその意図を充足するか、断念しない限り...続きを読むPosted by ブクログ
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非常に読みやすい。ウクライナ-ロシア戦争の本質はアイデンティティの問題(ウクライナを旧ソ連の一部としてロシアに併合すべきというロシア側の考えと独立した存在としてヨーロッパの一部でありたいウクライナ)。その為、一度開戦してしまえばお互いに落とし所が無く、長期化しているのが現状。アメリカがヨーロッパに積...続きを読むPosted by ブクログ
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ロシア・ウクライナ戦争を終結させることは、なぜ難しいのか。その理由・背景について一般読者向けに解説した新書である。この戦争はロシアとウクライナの双方がアイデンティティを懸けた戦いとなっている。ゆえに「落としどころ」を見つけることがきわめて困難であり、戦争終結のシナリオを考えることを難しくさせている。...続きを読むPosted by ブクログ
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煽りもなく、淡々と順序立てて語る内容で、スッキリ読める。
そもそも軍事とはから始まって、戦争とは何か、現代においてそれどう言う意味があるのか。
そうして、陸海空宇宙サイバーの軍事分析、それぞれに対応する自衛隊の現在をかたり、「日本で軍事を語るということ」は、最終章なのだ。
語る以前に、まず理解しても...続きを読むPosted by ブクログ