福森哲也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
仕事上関係が出てきたので、ベトナムについての知識を深めたく、且つビジネス的な要素に焦点を当てたいなと思って探してたところ、ピッタリな本書に辿り着いた。
見開きでワントピックという形で、取っつきやすい。
社会主義国としてやはり政府の権力が強大であること。土地の所有権はすべて政府に帰するというのは日本の感覚からだいぶ遠い。
官僚主義で、いろいろな手続きや税制なんてものも厳格で堅苦しそうと思う反面、急成長の国であり、若者が活発、来年はもっと給与が上がるという確信、そこからの消費隆盛、市場活発のサイクル。希望が芽吹いている感じが衰退途上国の我が国からみたら、羨ましい限り。
日本からのインフラ投資や企業の進出が多く、国民性も日本人と親和性が高く親日。一億人弱の人口と優秀な人材(特にITに力を入れているとか)。タイやマレーシアがASEANでは先行している感覚があるが、開かれ始めた市場はまさに昇竜ではないでしょうか。ぜひ、近々現地に赴き肌でそのエネルギーを感じたい。
その前に、引き続き歴史や文化の方面を勉強していくかな。ベトナム語ってどうなんだろうという興味もある。 -
Posted by ブクログ
マンガというかポンチ絵だし、それだけをみていても全て読めたり理解できたりする訳ではないが、見開き左側ページのポンチ絵を読むだけならたしかに三時間ぐらいかも。
とはいえそれにこだわらず、ベトナムの現状や歴史、文化、国民性について概観できて、手にとってよかった。
ベトナムと付き合っていくにはいい入門書では。
○経済成長は日本の高度成長期なみだし、若いひとびとが、「ベトナムは成長する、明日は今日より良くなる」と信じているというのがとてもいい。(p18)
○親日、とくに日本への敬意や関心をいだいてくれているというのもありがたいが、その中心にいるのは経済成長を実現した世代ぐらいまでか。最近の若い世代はもうちょっと冷静で自分らしさを求める傾向(日本というとアニメと和食ていど?であまり敬意まではないという)。その辺を知っておくのは大事かもね。(p39)
○とりわけ、アニメ(ドラえもん、コナン、ハローキティ)の人気の高さ。サッカー選手(香川選手?最近はどうなんだろう?)や村上春樹も。90年代には「おしん」も。(p56)
○歴史は複雑。千年に渡る中国の支配が唐滅亡後の938年まで続き、1010年にハノイ(タンロン)遷都。しかし19世紀なかばに仏が植民地化、1930年にはベトナム共産党がおこったがその10年後には日本軍侵攻、日仏による二重統治。1945年に仏が武装解除、さらに、日本の敗戦により、9/2にホー・チ・ミン氏により独立宣言。(p60)
○そんななかでも幾度もの日本との縁。13世紀の元寇のころ、モンゴルはベトナムを侵攻したが激しい抵抗により食い止めたことで、三回目の元寇がなかったとされる。仏統治時代のドンズー(東遊)運動によるベトナム人の日本留学も。20世紀の日本軍進駐も仏からの独立運動の契機になったとか。(p63)
○社会主義共和国(世界ではほかにキューバ、ラオス、北朝鮮のみ)ではあり、国家や公務員の強制力は絶大。土地の個人所有も認められていない。(p88)
○経済改革・規制緩和は進められているが、政治は共産党が絶対。とはいえ人民の意思、幸福や平等を重視するベトナム流社会主義は中国や北朝鮮より穏やか。(p90)
○クリーンで保守的なリーダー、チョン氏は書記長と国家首席を兼任、汚職撲滅を推進し、ズン首相らを粛清。そして、後任の首相にフック氏。(いずれも当時)(p94)
○陸のASEANとよばれるインドシナ半島は、3回廊の整備が進められ、ベトナムが(港湾含む)交通結節点としてますます重要に。またもうひとつのインフラ課題は水資源管理。2020年のメコンは干ばつと大雨の被害に苦しんだ。
○サムスンとの蜜月関係。ベトナムの輸出額の25%をサムスン電子が占めるなど。グループ全体でのベトナムの雇用は直接間接で37万人とも。ここ五年間のベトナムの高度成長はサムスン電子と世界のスマホ需要が牽引したとも。(p114)
○IT産業は急成長。インターネットの普及率も高く、携帯の普及も。外国企業では製造業とIT企業には優遇。(p124,138)
○仕事より家族が優先。いい仕事に就いている女性も出産後は子育てと両立できる職場に転職。単身赴任はご法度で、家族帯同が当たり前。家族連れの社員旅行も忘年会などの行事も(とくにハノイ)(p182)
○解雇や減給が非常に難しいものの、試用期間で認められなければ不採用となるのは当たり前。(p192)
○女性パワー、出産直前までバリバリ働くことも。年に2回の女性の日。3/8国際婦人デー、10/20ベトナム女性の日をとても大切にしていて、会社としてその日に食事会やささやかでもプレゼントを贈ると喜ばれる。(p194)
○カフェは人気で、多くの人は朝食は外食(フォーかバインミー、コーヒーをしてから出勤)。勤怠管理が厳しくないので商談の場にも。(p216) -
Posted by ブクログ
マンガで3時間で分かるシリーズ。たしかに累計で3時間ぐらいかかった気がする。ベトナムに行く機内で読んで、その後のベトナムでのさまざまな場面で役に立ったが、そのため本の知識と実際に聞いた知識がごっちゃになって、この本で何が印象に残ったのかは忘れてしまった(汗)
ベトナムはたしかによく言われているように非常にエネルギーのある国だった。若い人が多く、子どもも多く、賃金は非常に安い。それにも関わらずということでよく言われる「勤勉性」は正直よくわからなかった。ただ、賃金と比較した相対的なものだろうから、おそらく賃金レベルに比較すると非常に優秀なのだろう。ホーチミン、ダナン、ハノイでの違いも、そこまで大きなものには思えなかった。が、まだ1度しか行っていないのでこれからわかってくるのだろう。
協議にはいろいろと役にたったので、機内で読むにはオススメである。なお、ダイソーは3万ドンではなく、4万ドンだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人口は1億人弱、平均年齢は31歳だが急速に高齢化。日本は46歳。
シンガポールの会社グラブがバイク、車の配車サービスなど。
北部ハノイ、中部ダナン=ビーチリゾートとIT都市、ダラットは軽井沢のような高原リゾート、南部はホーチミン(最大の商業都市)旧サイゴン。
民族はキン族が90%。54民族の多民族国家。ベトナム語は発音が難しい。
女性が進出している。語学力が優れている。英語を話せると賃金が上がる。
不動産神話が生きている。日本を飛び出した若者が多い。
ホーチミンでは日本人街がある。
ドイモイ政策で大躍進。
ベトナムは中国に脅威を感じている。アメリカへ接近してWTOに加盟。アセアンに加盟。
ホーチミン思想=社会主義でも共産主義でもない。
ベトナム戦争時代は、中国とソ連と三角関係。ソ連崩壊後は、中国よりもアメリカに接近。
タイはライバル、韓国は人気。
個人の土地所有は認められない。言論の制約監視がある。ハノイは北朝鮮のレストランが営業中。共産党一党支配。
中国との違いはホーチミン思想が富や権限に配慮しているところ。
お役所仕事と国営企業。
司法は独立していない。法律も未整備。
インドネシアの手助けでASEANに加盟。
通貨はベトナムドンVND。1万ドンが50円程度。
トヨタ、ホンダ、エースコック。
飛行機で4~6時間、時差は2時間。
製造業とITは融通業種。外資100%OK。
日本からの駐在員のコストが高い=税金や家賃など。ITは優遇措置がある。所得税は7割。
2049年には高齢社会になるという予想。
労働者保護が手厚い。
配当は源泉税がない。
感染症と交通事故に注意。
3世代家族が多い。単身赴任はしない。
仏教国だが日本と似ている。大乗仏教でゆるく仏教を信仰。
教育熱が高い。ほとんどが公立。良い大学に入って外資系企業に就職すること。
最長2か月の使用期間と、2回までの有期契約が認められている。人事評価を積極的に行う。
駐在員が住みやすい国2位。日本は39位。
いつでもカフェは満員。朝食も外食。商談の場でもある。
20万ドン札は1000円。 -
Posted by ブクログ
主にベトナムで起業したり、事業進出しようとするビジネスマンのための本。ベトナム株や不動産への投資を考える人にも。ベトナムの経済、主要産業、労働について述べられている。
ベトナム旅行に行くためにベトナムのことを知ろうとして中身もよく確認せずに買ってしまったので仕方ないが、ベトナムの歴史や文化に関する話は本当に最小限(「1ページで理解するベトナムの歴史」(p.16)とか「1ページで理解するベトナム戦争」(p.20)とか、本当にポイントのポイントだけ紹介したページがある)。それでもベトナムの人や生活について漠然とでも知ることができることが有効だった。「ベトナム人は賭け事が好き」(p.188)とか「北部は仲間や時間を大切にし、中部は土地や金を大事にし、南部は遊び仲間や時間を大切にする」という「詩と実利と遊興」(p.30)の話は面白い。ビジネス的な話の中にも人柄というかお国柄、文化の違いがよく現れている。例えば会計制度についての話で、「ベトナム財務省が誇る新会計基準であすが、裏帳簿や二重会計、会計・経理担当者にりよる横領や横流しなどが珍しくないのが実情」(p.152)とか、「ベトナムでは、いたるところでアンダーテーブルマネーを”あたりまえに”要求されます」(p.136)とか。額が常識外れで一部の者にしか還元されないものが賄賂、汚職であり、ふつうは「上層部が吸い上げて、関係者に再配分する」(p.136)らしい。そして「家族や仲間との時間、自分の時間を大切にするベトナムでは、残業は非常に嫌われます。」(p.174)だそうで、「どんな緊急事態でも、定時に帰宅する従業員は定時に帰宅します。」(同)というのは、なんとなく分かる気がする。残業しない分、休日や祝日は少ないとのことで、アンダーテーブルマネーの話にしても残業の話にしても見方を変えるということが大事ということがよく分かった。海外勤務をしている人なら当然なのだろうけど、「日本のビジネス常識が通じない」(p.136)ということと、そこを乗り越えてどこにビジネスチャンスを見出すかということが重要なのかということが実感できる1つの例としては有効だった。旅行しながらでも、こういう人たちなんだな、と思うことができた。(16/01/01)