実務担当者のためのビジネスプロセスDX実装ガイドブック
著:上田 剛
良書
けっこう時間がかかりましたが、業務内容の整理、再実装という点では、かなり濃い内容でした。すごくまじめな本というのが印象で、豊富な図表で流れが分かりやすいと思います。BPMNをつかって業務の流れを記述しています。
DXとは夢のツールではなく、全社の業務を理解したものが行う仮説にすぎない
DXとは、ビジネスプロセスを再設計し、業務の効率化を図ることである
既存の基幹業務にDXを当てるのが一番効率がいいといっていて、基幹業務の再設計の旅は、まさに、全体業務の最適化です。
本書のすごいところは、システム化を行う前の、業務分析の長大な旅を伴うことです
創業者に見まがう、全業務の仮想の通暁者が段階的現業務の問題課題の見える化と、投資効果に足る、あるべき論を展開していきます。
ただ、基幹システムのパッケージと異なる点は、実装技術の主たるものが、動的分析手法と、機械学習のアルゴリズムに主眼を置いているところです。
さまざまな業務とそれにあったモデルを細かく導入することでDXの価値を高めていく。
部門の最適戦略
①見える化の実装(利益ドライバー分解と、クラスタ分析)
②予測モデルの実装(機械学習モデル、リスク評価、業務モニタリングと問題の早期発見)
部門横断の全社最適戦略
③統合予測モデル(LTV[顧客生涯価値]をカギとした複数の機械学習モデルの構築)
目次
第I部DX実務担当者が知っておくべき基本
第1章本書が扱うDXの範囲と定義
第2章DX実装の流れ
第3章DX実装に必要なリソース
第4章機械学習の基本
第II部DX実装の実務
第5章ビジネスプロセスの再設計
第6章見える化の実装
第7章予測モデルの実装
第8章部門を横断した統合予測モデルの実装
ISBN:9784492602317
出版社:東洋経済新報社
判型:B5変
ページ数:272ページ
定価:3000円(本体)
2023年06月06日発行