岩井克己のレビュー一覧

  • 皇室一五〇年史

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    明治以降の皇室通史かと思ったのだけれど、少々違った。でも、
    これはこれで面白い。

    明治以降の皇室について「皇室典範と宮家」「皇族という人々」
    「皇室と結婚」「皇室と外国」「皇室と財産」の5章に分けて解説
    している。

    小泉政権下で女性天皇・女性宮家に関する議論が行われたが、
    秋篠宮悠仁親王殿下ご誕生で皇統継承の心配が解消されて
    から立ち消えになった。

    しかし、振り返ってみれば明治からずっと皇統への不安は常に
    存在していたんだ。

    明治天皇の唯一の皇子であった大正天皇は幼少期より病弱で
    あり、明治天皇はこれを心配されていた。だから、江戸期より
    伏見宮、桂宮(三笠宮家次

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    2017年08月24日
  • 皇室一五〇年史

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    新書で「150年史」などというタイトルは大風呂敷を広げ過ぎであろう。内容は皇室典範、皇族の変遷、結婚、外交、財産などカテゴリー別にエピソードを集めた内容である。興味深かったのは、なぜ皇室とベルギー王室が仲が良いのかという下り。ナチスに屈服し、戦争責任を問われる立場だった父の譲位を受けたボードワン1世、そして、昭和天皇の息子である皇太子が、共に肩身の狭い立場から国際社会での地位向上を目指したという指摘はよく理解できる。江沢民に謝罪し、紀元節に反対した「赤い宮様」、三笠宮の事績もコンパクトに紹介されている。皇室にも相続税がかかり、昭和天皇の遺産は約20億円で、今上天皇が約4億3千万円を納税したこと

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    2016年05月20日
  • 天皇家の宿題

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     ゼミで天皇制について発表するために読んだ一連の本の中の一冊。
     私は今まで、「これだけ男女平等が進んだんだから、女性天皇だって受け入れられるはず、女系天皇だっていいじゃない」としか考えてこなかった。それは皇室の伝統、ひいては皇室とともにあった日本の伝統について学ぼうともせず、他人事のように軽い気持ちでなんとなくそう思っていたにすぎないんだなあということがよくわかった。
     著者の岩井克己さんは長年、朝日の宮内庁担当記者を務めてきた。できるかぎり中庸を旨としながらも、彼の文章からは、彼自身の知り合いであり、生身の人間である皇族方への思いやりや温かさがにじみ出ているようだ。加えて、宮中祭祀や皇位継

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    2010年02月11日
  • 天皇家の宿題

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    「どこのプレス?名刺を出しなさい」「わたくしには関係ござい
    ませんっ」。そして、遠巻きにする記者たちの方を見ながら、
    隣を歩く妹とコソコソ話をしてはクスクスと笑う。

    きつい言葉を吐く、品のないひとだなぁ。お妃候補だけれど、
    この人はないだろうと思っていた。ところが、婚約発表の記者
    会見で皇太子殿下の隣に座っていたのは、この人だった。

    あらかじめお断りしておく。こんな印象を持っていたので、
    私には偏見がある。皇太子妃と言えば将来の皇后である。
    「国母」である。雅子妃殿下を、私は「国母」とは思えない。

    皇室ウォッチャーとしては残念でならない。何故、雅子妃殿下
    でなくてはいけなかったのだろう。

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    2017年08月20日
  • 天皇家の宿題

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    菊のカーテンの奥で何が起きているのか。
    次世代の皇室像はどうあるべきか。
    昭和と平成の二代、二〇年にわたって皇室を取材し、数々のスクープを放った記者が天皇家の苦悩の知られざる核心に迫る。
    皇位継承はどうするか、宮中祭祀と伝統はどう守り伝えるべきか。
    国民のための象徴天皇制の将来を考えるにあたって必読の書。

    [ 目次 ]
    序章 「昭和」の残影
    第1章 「平成流」の奥行きと危うさ
    第2章 失われた声
    第3章 伝統とは何か
    第4章 東宮よ
    第5章 皇位継承問題
    終章 親王誕生

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆

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    2011年06月07日