市川嘉一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
地方や民間任せにせず国としても交通政策に関わるべきだというようなスタンスで書かれた本でした。これからますます高齢化が進み車による移動が困難な人が増えてくることを考えると、国としても公共交通維持のための対策などに力を入れるべきだと思いますので、大変納得できる内容でした。鉄道廃線がニュースになったりしますが、利用者が減ってるし仕方ないなで終わらずに、今後そういった地域が増えないようにどうしていくべきかといった観点でも社会的な関心が高まればいいなと思います。
また、本書は海外の交通政策や国内の交通政策に力を入れている自治体の取り組みなど国内外の交通関連の事例紹介も多くて参考になりました。 -
Posted by ブクログ
日本の情報として真新しいものはなかったが、世界の事例を示して日本の交通を論じているところはよかった。
国策としてどの路線をどのように維持して持続可能な交通体系を構築していくのか、真剣に考えるべきだと思う。
個人的には国費を投じて技術開発やイノベーションをスピードをあげて実施し、自動運転やメンテナンスフリーといった人件費や固定資産を削減したうえで利便性の高い交通体系を築いていく、という点も大事なんじゃないかと思う。
なくすのは簡単だけど維持するのは困難。利便性を高めて使う人を増やし、車からの転換などを図れれば、少しずつよりよい交通体系が構築されていくのでは、と思う。 -
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 統合的な交通政策の不在
第2章 鉄道の役割を再定義する
第3章 遠ざかる路面電車ルネッサンス
第4章 CASE革命時代のクルマの役割
第5章 歩行者に安全な歩道を取り戻せ
<内容>
タイトルは勇ましいが、要するに日本の交通行政は縦割りで、旧態依然していることを訴え、利用者、歩行者に優しい交通政策を示してほしいという本。第1~3章は、もはや風前の灯火の鉄道(新幹線とか言うべからず。東海道新幹線以外は、延伸中の北海道・北陸・西九州ともに、お先は明るくない)の話。第4章は電気自動車や自動運転の話。第5章は自転車、キックボード、電動カートなどの話。まあ、鉄道の維持には、国