ケン・クリムスティーンのレビュー一覧

  • ハンナ・アーレント、三つの逃亡

    Posted by ブクログ

    ハンナ・アーレントさんの書いた本にトライして撃沈したのが数年前。
    先日、職場近くの書店で見つけたのが本書でした。
    漫画なら読みやすいかと思いましたが、少し読んでは読み直し、少し読んでは読み直しと、時間はかかりましたが、やっと読み終えました。
    優秀な人って集まるんだなあ、と驚くことしきり。
    三つの逃亡は、次にステージを登って行くためのステップであることと、彼女の思想に触れることが少しでも出来たことで、有意義なものとなりました。

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    2023年07月09日
  • ハンナ・アーレント、三つの逃亡

    Posted by ブクログ

    漫画というか、グラフィックノヴェルというかでたどるアーレントの物語。

    入門書とかでよく「人と思想」みたいなものがあるけど、これはほぼ「人」にフォーカスしたもの。

    代表作といえる「全体主義の起源」「人間の条件」の説明もほぼない。それを書くにあたってのアーレントの人としての思考のありようについての物語です。

    そもそも本の半分以上はアーレントの著作活動が本格化するまえ、つまり早熟な幼少時代、大学でのハイデガーとの出会い、ナチスの政権掌握にともなうパリへの亡命、ナチスのフランス占領にともなうアメリカへの亡命、その期間における戦後に有名になる思想家、芸術家、活動家との出会いが描かれている。

    アー

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    2023年05月02日
  • ハンナ・アーレント、三つの逃亡

    Posted by ブクログ

    漫画なので気楽に読めるかなと思ったら、そうではなかった、、、バックグラウンドとなる知識を持った人が読むとすごく楽しめる本なんだろうなと感じました。
    自分には少し早かったですが、ドイツからフランス、アメリカへと逃亡するプロセスはリアルで当時の雰囲気が感じられました。

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    2023年05月09日
  • ハンナ・アーレント、三つの逃亡

    Posted by ブクログ

    うーーーーーーん、うん、難しいです。
    でも、アーレントの人生、その時々で思ったこと、とされていることが、絵と共にわかりやすくされている本!

    私が理解できて、いいなと思えたのは、アーレントがひたすらに考えているところ、そしてその考えで、誰のことも公平にみていたし、それを追求していたと見えるところ、極端な否定や悲観に走らず、ただひたすらに考え続けていたところ。

    そして私たちは、やはりそうした「考える葦」でなくてはならないと感じた。第二のアイヒマンにならないために。

    最後の解説は微妙かな。。これと合わせて、アーレントの霊言とか読むとすごくいいかも!

    アーレントの入門書、アーレントと触れ合える

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    2025年06月02日
  • ハンナ・アーレント、三つの逃亡

    Posted by ブクログ

    アーレントの伝記風マンガ。伝記「風」なのは、ところどころ著者による架空のエピソードが挿入されているから。おかげでどれが史実でどれがフィクションなのか判然としない。とくにアーレントが亡命中のパリで救おうとした印象的なルーマニア人孤児のナターリエ・ファルカスはおそらく著者の創作、と知ったときはちょっと拍子抜け。

    雑な落書きみたいな絵も最初はなじめなかったけど、暗い時代と人生をむしろよく描けているのかも、と途中から好印象。煙草とともに物思いに耽る表紙のアーレントもよい。ハイデガーの下衆な感じはハイライトのひとつ。

    ■まとめ

    Q1. 「三つの逃亡」とは?
    A1. ①ベルリンからパリへの逃亡、②パ

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    2023年10月17日