ヴァレリーペランのレビュー一覧

  • あなたを想う花 下
    フランスのシャロン村で墓地の管理人として働く中年女性ヴィオレットと不実な夫フィリップを中心に、様々な愛と喪失の物語が過去と現在を行き来しながら94の短い章で綴られる。両親を知らず複数の里親の元で育ったヴィオレットはジョン・アーヴィングの『サイダーハウス・ルール』を、主人公の孤児ホーマーの境遇や生き方...続きを読む
  • あなたを想う花 下
    墓地の管理人として、一人つつましく暮らすヴィオレット。彼女の現在の暮らしと、今までの人生が交互に語られてゆく。失ったものの大きさに驚くが、悲しみだけではない、優しさと愛情に満ちた物語。私にとってよい時に出会えたと思う。
  • あなたを想う花 下
    2023年上半期ベスト1。
    フランスの片田舎、孤独ながら丁寧に送られる墓地管理人女性の暮らしに憧れが募り、「墓守女になりたい」などと思っていたら、徐々にあらわになっていく彼女の凄まじい悲劇…。過去の人生と、昔のあるカップルの物語と複数の筋が交錯しつつ、あるとは知らなかった謎が解かれていくミステリ小説...続きを読む
  • あなたを想う花 上
    久しぶりに素敵なお話を読んだ。

    50歳になるヴィオレット。彼女はブルゴーニュの小さな町にある墓地の管理人をしている。
    夫は随分前から行方不明。その夫との間に娘がいたが小さい頃にある出来事で亡くしてしまう。

    彼女の閉ざされた心は墓地の前の管理人と出会ってから溶け出していく。

    管理人として働きだし...続きを読む
  • あなたを想う花 下
    フランスの小さな町で墓地の管理人をしているヴィオレット。墓地にある管理人小屋で一人生活をし、墓地に訪れる人たちや、神父や墓掘人たちと静かな日々を送っている。そこにある男性が現れてからヴィオレットの日常に変化があって、過去の出来事が語られていく。なぜ墓地の管理人になったのか、過去に何があったのか。その...続きを読む
  • あなたを想う花 上
    「たったひとりで墓地を管理するヴァイオレット」という紹介文を読んですぐに読みたいと思いました。ここ半年で3冊墓暴きの小説を読みました、墓地には人生を変えるなにかがあるのでしょう。ちなみにその3冊とはスティーヴン・キング『ダーク・ハーフ』、チャド・ハーバック『守備の極意』、チャック・パラニョーク『イン...続きを読む
  • あなたを想う花 下
    上巻とは打って変わってミステリー要素の濃い内容になってきます。娘の事故の真相が徐々にわかってくるにつれてヴァイオレットがフィリップへのことを理解していきます。
    「あの人はちっとも恵まれてはいませんでした。いつも孤独で不幸だったんですもの・・・。そんなに不幸にならなくてもいいと思うくらいに・・・。」
    ...続きを読む
  • あなたを想う花 下
    続いて下巻も読むことできた。
    最後まで読むことでこの作品の良さがわかる。時系列が複雑で戸惑ったがそれもまたこの作品の魅力なのかもしれない。でもやっぱり登場人物の名前がゴッチャになって…。
  • あなたを想う花 上
    めずらしくフランス文学の和訳本。何かでおすすめされてて。最初は人物覚えられなくて、時間軸も分かりにくいからリタイアしそうになった。でも読み進めていくにつれて興味が増して行った。下巻も読みたい。