池田遼太のレビュー一覧

  • 山本五十六、最期の15日間~歴史に埋もれた「幻の3番機」~

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    連合艦隊司令長官山本五十六戦死。戦史としてはかなり有名だが実は未だ知られざる歴史があった。撃墜された2機に続きブインに向かった3番機を、貴重な証言から明かした秘史。

    良くぞZ世代の筆者と生き残り搭乗員の出会う場を神は与えてくれたものだと思う。山本五十六の乗った1番機、宇垣纏の乗った2番機。撃墜された2機とは別行動のもう1機の存在。

    貴重な生き残りの搭乗員への取材から山本五十六の最期の2週間をリアルに再現した一冊。

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    2023年06月01日
  • 山本五十六、最期の15日間~歴史に埋もれた「幻の3番機」~

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    数多ある山本五十六に関する本の中でも、おそらく当時同じ地にいた方による回想は貴重であろう。当事者の多くが戦死、あるいは戦後に物故している現代において、現在も生存し、自身の飛行記録をもとにした話を軸にまとめた良書といえる。ただ、長官機にずっと随行していたわけではなく、偶然長官慰問品の輸送任務についただけであり、さらに機体性能によりかなり後ろに取り残されていたため、長官遭難については直接見ていたわけではない。とはいえ、当時の長官ラバウル進出時の現地、長官戦死後の下士官兵たちの雰囲気が分かるのは重要である。

    本書はヒアリングをした方に触発された著者による、山本五十六長官の最後の約2週間を追ったノン

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    2023年08月08日
  • 山本五十六、最期の15日間~歴史に埋もれた「幻の3番機」~

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    副題「幻の3番機」にも驚いたが、一番衝撃を受けたのは筆者の年齢だった。1998年と言えば私に言わせればつい最近、失礼な言い方かも知れないが二十代そこそこの若者が書いたという事に驚いた。良くも悪くも戦後教育は太平洋戦争後に駐留したGHQ・アメリカが作った平和主義一辺倒の日本重罪論に徹底したものだ。何処かその後の日本人の記憶から太平洋戦争を消しにかかるが如く、日本史でもほとんど触れられてこない。よって私が原爆や沖縄戦以外の同戦争を知ったのも高校時代に偶々手にした本のおかげで、それまでは日本も昔は大変だったぐらいにしか考えなかった。筆者は大学生の時点で山本五十六の死について調査を始め、ご存命の搭乗員

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    2023年04月30日
  • 山本五十六、最期の15日間~歴史に埋もれた「幻の3番機」~

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    丁寧な取材を基に臨場感ある内容に仕上げられている。
    熱病に苦しむ登場人物たち、衛生兵の奮闘、飯炊き係の心情なども細かく描かれている。
    戦闘を指揮するにふさわしい人が暗殺対象となり失ったときの周囲の暗澹たる想いはどれ程のものか。戦争とは自らの命を国家に捧げる以上は一人一人の死について、もはや生きている人の記憶のなかにしかない部分も多く、その世代が失われつつある昨今、このような書籍をいかに残すか、私たちは課題に見舞われている。

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    2024年01月03日