山岸忍のレビュー一覧
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検察はこれまでの経験から、ストーリーありきの取り調べを行なっており、時としてストーリーに合う様に、恫喝も含めた取り調べを行う、ということがよく分かった。
検察官も強い使命感を持っており、通常はこれが良い方向に働くものと信じているが、いざ間違った方向に進んでしまったときに、こうした問題が出てしまう。もし著者に資金がなく、応援してくれる人も少なかったとしたら、間違いなく有罪になっていたのではないか、と思わされる。
権力には一定の制限が必要であり、政治家は選挙という民意反映の場があるが、司法関係者、特に検察機関にはこの制限がない様に見受けられる。人質司法と呼ばれる、被疑者に対する著しい不自由を強 -
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プレサンスコーポレーションの創業社長であった山岸さんが巻き込まれた冤罪事件について、ご本人があらましを語った一冊。
読めば本当に非道いとしか言いようがない経緯である。何故、検察はこのような荒唐無稽なストーリーに突き進んでしまったのだろうか。国家賠償請求訴訟が進行中のため、そこで事の経緯が明らかになることを期待したい。
しかし、いくら真実が明らかになっても、この冤罪によって、ご本人が一代で築き上げた売上1,000億の上場会社を手放さざるを得なく事実は取り返すことができない。ご本人は本著の中で前向きに次へ進まれていることを記しているが、心中はそんなに簡単なものではなかったはずである。
過ちを認め、 -
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たまらん本だった。
私のツボにきた。2つも。
ひとつは、検察もの。
10年位前に細野 祐二さんの「公認会計士 VS 特捜検察」を読んで以来、
検察のでっちあげに憤慨したのがきっかけ。
その後も村木厚子さんの「私は負けない「郵便不正事件」はこうして作られた」
神保哲夫さんの「PC遠隔操作事件」などなど、
検察の暴走は後を絶たない。
国家権力を持ちながら、まるでやくざのように、、、
いや、やくざは自分の力と知恵で動いているから検察よりましか。
自分たちが勝手に描いたストーリー通りに虚偽の自白をさせようとする検事。
そのために人質司法、いつまでも拘留を解かない人権無視。
私は -
Posted by ブクログ
【真実は小説より奇なり】
国民全員に読んでほしい、それくらい衝撃的な話でした。
まるで映画を観ているかのような正義(被告)と悪(検察)の混沌とした闘い。。。
いやいや、正義と悪の立場逆やろ\(゚ロ゚ )と突っ込みたいですが、これ最近あった『実話』です。
2019年末、東証一部上場企業の社長を、検察が社員への強迫まがいな取調ででっちあげた調書だけを根拠に逮捕。
そこから無罪を勝ち取るまでの長い闘いと社長の心情が細かく記録されています。
ぼくが感じたのは2点。
①司法の圧倒的に理不尽なシステム
筆者が伝えたいことのほぼ全てと言っていいと思う。世界的に類を見ない長期勾留による身体・精神への負