(2013/5/23)
ラグビー部のなかった高知県高知中央高校を、GMとして5年間で花園で1勝するまでに引き上げ、
今は芦屋学園中高の校長を務めながら小中高一貫のラグビーを支援する大八木淳史が、
桜宮高校バスケット部の体罰問題を自らの伏見工業・同志社大時代の経験をもとに熱く語る。
同志社大、神鋼、日本代表の暴れん坊ロックとして鳴らした大八木。
すぐ頭に血が上って殴る蹴るをしかねない荒くれ者のイメージがあったが、
実はこんなにクールな男だったか、というのが正直な印象。
最近活躍するテレビでのコメンテーターぶりからもそれはうかがいしれてはいたものの、
じっくり著作を読んで改めて実感する次第。
伏見工業で山口監督に出会い、同支社では岡監督の指導を受け、成長していった大八木。
現役当時のことにはあまり触れていない。5年間同志社でラグビーをして、4回日本一になっていたとは。
うち2年生の時は事実上の決勝戦、準決勝の明治戦でわかりにくいジャッジで退場者を出し敗退したのだから、
今の帝京より強かったのかもしれない。
その練習、指導の中で、今なら体罰と言われかねないしごきを受けながら、
「お前は日本代表になる!なれ!」という監督との信頼関係の下、またチームメートとの友情のもと、
練習に耐える。
大八木は、スポーツがうまくなるための体罰は体罰ではない、といっている。
同時に、それを与える際は監督はすぐそばにいて、子供の息遣いなどを体感し、
限界と思ったらすぐやめさせるのが前提という。
まあそうだろう。
考えがしっかりしていない子供、易きに流れる子供に、体で覚えさせるのは必要。
それもビンタや蹴りでは意味はない。
そのスポーツがうまくなるための練習を、罰として、限界まで追加する、のであれば認められるべきだろう。
かくいう私は命令されるのが大嫌いで、学生時代はスポーツをしなかった。
それが48で自分をコントロールできるようになり?階段のぼりをし、マラソンにはいった。
しかしそれでも当初はマイペースで伸び悩んでいるところに、リレーマラソンのようなものに同僚と参加し、
アンカーを務め、20キロ走った最後の一周、メンバーを背中に感じ、今まで出せない力を出せた。
自分だけではどうにもならない、他人によって拓かれる自分というのがあることを初めて知った次第。
大八木はそれを言いたいのだろうと勝手に解釈。
大八木は専門職集団のラグビーは教育に非常にいいという。私も一度は経験してみたいな。
やるとしてフランカーかな?
同世代の大八木、ラグビーの普及のためにますます頑張ってほしい。