バーバラ・F・ウォルターのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
内戦の起こり方や世界情勢が描かれている。
さらに現代のSNSや民主主義、資本主義について論じ、近年の内戦がなぜどのように起こったかわかる。
さらにそれに対して、アメリカの現状をアメリカ人視点で描かれており、悲観的になるだけで無く建設的な論が展開されて、次のあるべき姿へ向かっている姿勢に希望を持てた。
その中で
①法の支配
②言論の自由と説明責任
③政府の能力
この3つが民主主義国家では機能するかが重要だとであるとのこと。
他にも内戦が起こるプロセス十段階や、アノクラシーレベルなど、客観的かつ構造的な表現が多く非常に理解しやすい本であった。 -
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Posted by ブクログ
前半は、過去の各国内戦の事例研究を元に、内戦が発生する一般的メカニズムを解説。後半は、そのメカニズムに照らし合わせて、アメリカの現状が内戦への過程にあるのか、あるとしたらどの程度の危険性なのかを論じている。個人的には、前半が面白かった。
前半、内戦へ至る一般的な状況として、専制でもなく民主主義でもない中間の状態(アノクラシー)が危ない、というのが示される。納得できる分析。これは、専制政府が弱体化して民主化機運が高まる過程、あるいは民主政府が腐敗などで国民の信頼を失っている状態。この状態で、アイデンティティの問題で、人種・民族・宗教などで派閥ができてしまうと危険。さらに、権力層から「格下げ」さ