平井大橋のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ努力を惜しまない天才は、報われない努力家にとって残酷な存在だ。綾瀬川と大和は一応友達らしい。だが、大和が話したいのは本人ではなく「野球が一番上手い人としての綾瀬川」なのかもしれない。才能に恵まれたうえ、研究と練習も惜しまない綾瀬川。大和が一歩進む間に、さらに遠くへ行ってしまう。友人の迫は、センスがないと感じ続けるのが辛くなり、野球を辞めた。大和にとっては自分にも訪れるかもしれない未来だ。それでも練習を続け、ようやくコーチに認められ、出場機会も増えてきた。その時、左手の有鈎骨骨折が判明する。右バッターには引き手だ。しかも将来のスイッチヒッター転向を考え、折れていない右手まで一緒に手術したいという
-
Posted by ブクログ
ネタバレ綾瀬川の感情のキャップが外れる。
これまで綾瀬川は、自分の才能が周囲を傷つけないよう、常にブレーキを踏み続けてきた。全力で投げない。目立ちすぎない。誰かの居場所を奪わないようにする。しかしその配慮は、結果的に誰の心も救えてはいなかった。
リトルリーグ最終学年。選手たちの関心は勝敗ではなく、いかに高校スカウトの目に留まるかへと向いている。あまりにも眩しい綾瀬川という存在は、周囲の少年たちにとって恒星のようなものだ。その前では、自らが輝けないと感じてしまう。
完投主義というチームの方針が、綾瀬川のために崩されたとき、彼の才能は「すごい力」ではなく「他人の進路に影響を及ぼす力」へと変わる。マウ