阪井裕一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「結婚するのが善」のような日本全体に蔓延る認識への疑問、選択的夫婦別姓制度に対する批判意見への疑問、パートナーシップ制度を使うか悩んでいる友人2組、と色々重なったのでインプットのチャンスだと思い手に取った。24年4月に刊行されたのでこのタイミングで読むことができてよかった。
考えさせられてしまった話としては、選択的夫婦別姓制度への批判として「旧姓の通称使用で事足りる」というものがあるという話。「旧姓の通称使用」は夫婦別姓が認められないなかで女性が勝ち取ってきた権利であるにもかかわらず、批判派がこれを逆手にとって批判材料としている。
同様に、パートナーシップ証明制度の全国的な広がりには、メリットの裏に同性婚の実現をむしろ阻むのではという懸念がある。これも当事者の努力によって拡大してきたものにもかかわらず、これを逆手にとって同性婚の必要がないことの根拠にされる可能性が考えられる。
この話は自分の生活や仕事でもあり得ることだと思い、気を付けようと思った。
また、事実婚が顕在化したことが、日本でも家族が多様化したことの一例として挙げられることが多いが、日本における事実婚は「夫婦別姓のため」に選択されることが多く特殊である。多様性が尊重されつつある結果ではなく、むしろ多様性を排除する夫婦別姓制度ゆえに生じている事実婚が多い状況である。
(同姓・別姓・結合姓・創作姓が自由に選択できる他国では、夫婦別姓だけを目的に事実婚を選択することはほとんどない)
考えたことのない考え方としては、「国家はなぜ性的関係だけを優遇し特権を与えるのか?性的関係がなければだれかと家族として生活することはできないのか?」とそもそもの結婚制度を見直そうという考え。フランスのPACSやベルギーのパートナーシップ制度は、友人同士でも利用可能である。同居し相互に支えあう友人同士が、税制優遇や病院面会など家族しか受けられない待遇を受けることができる。
結婚に関する考え方について日本はものすごく遅れているということが、歴史、海外諸国との比較により理解できた。
おすすめ書籍がたくさん載っていたので、いくつか読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
「ふつうの結婚」なんてない。結婚の歴史を近代から振り返り、事実婚、同性パートナーシップなど、従来のモデルではとらえきれない家族のかたちを概観する。
婚活中の身なので興味があって読み始めた。思っていたのと少し内容は良い意味で違ったけれど、日本の今までの「結婚」がどんな形だったのか、当たり前と今言われていることが昔は全く当たり前ではなかったことなど面白かった。私は30代になってから比較的形に縛られないというか、様々な幸せの形があるよねと受け入れられるようになってきたけれど、それでも知らない世界(ステップファミリーなど)があるんだなと。知らぬ知らぬうちに少数派が生きづらい世界を作り上げている加担者になっている可能性を忘れてはいけないな。