田宮俊作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書録「田宮模型の仕事」5
著者 田宮俊作
出版 文藝春秋
p99より引用
“ あらためてふりかえってみますと、約三
十五年前のあのころに金型部を発足させてお
いて、本当によかったと思います。自社に金
型技術があるのとないのとでは大違いです。
”
目次より抜粋引用
“木製模型との幸せな出会い
泣く泣くプラモデル製作に転向する
プラモデルは金型が命
取材こそ模型づくりの基本
とことんやるのがホビーの世界”
模型と共に生き、模型のために世界中に出
かける著者による、自らが手掛けてきた仕事
を通して語り上げる自伝。
他社刊行作、新原稿追加増補文庫版。
模型材料の変遷から今も作られ -
Posted by ブクログ
プラモデル界のリーディングカンパニーのタミヤ。多くの人気商品を支えるのは実物に少しでも近づけようとする職人的なこだわり。木製モデルからミニ四駆まで。模型屋の心意気をご堪能あれ。
多くの男の子の思い出にタミヤがあるだろう。自分にはウォーターラインシリーズ。模型は大きければ良いという常識を覆し、リアルな縮尺。戦艦や空母ばかりでなく小さな駆逐艦もたくさん作って水雷戦隊を形成した。ガンプラづくりに励む同級生の中、変わった子供たったと思う。
本書は田宮模型の社長が父の経営する製材業から木工部門を設立、やがてプラモデルの世界へ移りやがて世界でも有数の人気を誇る模型メーカーになるまでを描いている。
何 -
Posted by ブクログ
面白いなんてもんじゃない。面白すぎるではないか。
製材所までを持った木製模型からはじまった田宮模型も、
先の大戦後にアメリカから入って来たプラモデルに押され、
木製模型からプラモデルへの転向を余儀なくされる。
プラモデルには成型の基本になる金型が必要だが、世を
挙げてのプラスチック・ブームで金型屋はどこも手いっぱい。
やっと引き受けてもらっても、納期の遅れ等で商品の発売
予定に間に合わない。
だったら、自社で金型から作ってしまえ!と、著者は職人を
スカウトして来る。
現物に忠実な戦車のプラモデルを発売する為に、冷戦真っ只中
のソ連大使館に取材を申し込むも、案の定、すげなく断られる。
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Posted by ブクログ
[「ホンモノ」を、作ってきました]技術も知識も金も人もない......。そんな中から情熱と不屈の精神だけで立ち上がり、今や世界に冠たる模型メーカーとなったタミヤ(旧:田宮模型)。模型と言えばタミヤになるまでの紆余曲折、そしてその中で出会った数々の人との思い出が綴られた胸震える作品です。著者は、現在も会長職にとどまり、後進の育成や模型の魅力を伝えることに熱意を燃やし続けている田宮俊作。
展示された図画工作の作品で、授業参観に来ていた親を凍らせた経験があるほど不器用な自分としては、模型なんてぜんぜん興味のなかった世界なのですが、タミヤの苦労に涙し、その成功に歓喜し、田宮氏の模型にかける思いに感