人気ブログの著者の自伝。前置きもなくいきなり話しかけられるような表紙が印象的だ。
家族のトラブル、結婚、移住、病気、人生にはいいこともわるいことも含め、意図しないいろいろなことが起きる。それらの偶然を解釈する思考力を持っているのが著者だと思う。偶然を受け入れる。それ自体を深く知ろうとする。知ること
...続きを読むを楽しむ。そしてその偶然を自分の物にしてしまうのだ。それが自分の人生をつくりあげること、ほかでもない自分の人生を生きることなのだと著者は教えてくれる。
気になった言葉。
「仕事というのは、つきつめると「市民であるかが問われる」ということだ。仕事とは分業である。社会のなかで自分がどういう役割を果たしているのかという自覚をもつのが市民。」
「沖縄に移住しなければ、別の文化を背景に持った伴侶を今ほどは理解できなかった。生涯をともに生きて行くなら、伴侶となる人が生まれ育った土地や文化をよく知る必要があった」
「村上春樹の小説で「死とはシェービングクリームを缶に半分残していくこと」」