佐藤啓二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仙台市から車で30分、人口4700人の田舎町におはぎだけで平日は500個、土・日は10000個、多いときは20000個も売れる家族経営の小さなスーパーがある。看板商品のおはぎと惣菜を求めて遠くからの来店も多く(地元客は4割)、惣菜部門(おはぎ含む)の売上比率は、約5割(普通は10%)と常識をはるかに超える。その秘訣、ノウハウを求めて全国から視察・研修依頼が殺到し、その数述べ600社を超える。
「主婦の店・さいち」の代表者・佐藤啓二氏はその経緯と自身の商売の哲学を語る。
突然、地元温泉地を襲った大河ドラマブームが家業を圧迫し、業績が悪化、打開策を模索する中で、恩人となる人との数奇な出会いを得、支援を得ながら雑貨・食料品店からスーパーへと転身する。たまたま頂いたお客様の要望から惣菜の製造を始め、当初から味にこだわり、コツコツとレパートリーを増やし、そのおいしさが評判となっていく。
・「家庭の味」よりおいしい家庭の味を目指し、安心して食べていただけるように化学調味料や添加物は使わない。
・そのため日持ちしないので、その日に食べていただけない場合は、購入をお断りすることまある。
・全て手作りなので、量産できず、基本的には引き合いがあっても卸はしない。
・広告は出さない(これ以上増えても対応できないため出せない)。
・レシピ、マニュアルがない理由。
・従業員に幸せになってもらう。
・つくる姿勢を作る。
・仕入れの値段交渉はしない。共存共栄を目指す。 -
Posted by ブクログ
「つくる姿勢をつくることが『さいち』の従業員教育」
仙台・秋保温泉のそばにある、1店舗しかないスーパー「さいち」。
見た目は普通のスーパーでも、年間6億円の売り上げのうち3億円を
おはぎと惣菜で稼ぎ出す、ほかにないお店。
1個105円のおはぎを、平日5000個、休日1万個、彼岸で2万個売り、
全国からの視察も絶えないこのスーパーのオーナー社長の著書。
表紙も、タイトルを除けば、おはぎの写真がまんなかに1個という
斬新なもの。この感じで新聞広告を出したというから、それも驚き。
レシピ・マニュアルがなくても、パートの主婦を鍛えてお客さんに喜んで
もらえるお惣菜がつくれるようになるまで育てる佐藤社長の思いが満載。
どうやって今の経営スタイルにたどり着いたかをはじめ、
採用の方法、トップの思いの伝え方、育て方に叱り方。
今の仕事にもヒントになることがたくさん。
【抜いておきたい言葉】
「『商い』は『飽きない』。商売は同じことの繰り返しのようでも、
毎日毎日が新しく、常に改善し、新しいアイデアを生み出す努力が必要。
毎日飽きることなく自分を磨き続けること、毎日毎日の出会いを
大切にしながら、見えない部分で自分を絶えず磨いていくことの
大切さを教えてくれる言葉。」
『正しい仕事をする従業員に育てていくことは経営者の使命。
従業員を正しく育てる前提は、幸せになってもらうこと。』 -
Posted by ブクログ
仙台中心地から車で30分ほどのところにある秋保(あきう)。この町にあるスーパー「さいち」の代表取締役社長、佐藤啓二氏による著書。
“一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法”というサブタイトルが付いていますが、書かれている内容はとにかく誠実です。大手や拝金主義の同業者にとっては非常識で真似できないものでしょうけども、商売における基本的な姿勢を理解させる良い本だと感じます。
・さいちのお惣菜の原価率は60%。ロスゼロを実現しており、40%は利益になる。
・従業員が幸せでなければ、お客様を幸せにすることはできない。
・お客様に褒められたとき、「この子がつくったんですよ」と言って、その惣菜を作ったスタッフをお客様のもとに連れていく。するとその従業員はものすごい感動を受ける。
・「正」という字は五感の集約。そのひとつが欠けても「正」という時にはならない。正しくない商売は絶対に長続きしない。
できそうでなかなかできない商売哲学。休む時間もなく、毎日汗を流さねばなりません。けれども、根っからお客様のためを思って商売しているからこそ、責任と誠意をもって取り組めるのでしょうね。大手コンビニの研修員へのひと言のエピソードは、「さいち」を守りたいという思いがよく伝わってきました。
スーパー「さいち」の取組姿勢は驚嘆に値します。誰もができることではないけれど、当たり前のことを日々実践している。従業員にもその哲学が浸透している。最近はとかく合理化、効率化が求められますが、無味乾燥なチェーン店より、こういう哲学のお店に長続きしてもらいたいものです。
仙台の方にはなかなか行かれませんが、機会があればぜひ寄ってみたいと思います。良書。 -
Posted by ブクログ
仙台の山奥にありながら、全国からお客様がひっきりなしにやってくると言う
スーパーの経営のお話しです。
人口4700人の町の小さな店に、全国6000社超から視察研修依頼が殺到しているのだそうです。
家業を継いで、家族経営の中、非常にご苦労をされて、
努力をされて、経営をしてきたことが、痛々しいくらいに感じます。
業界では当たり前なのかもしれませんが、深夜1時半ころから、仕込みがスタートする。
睡眠時間もなく、おいしい惣菜をつくる姿は、感動です。
しかも、おはぎが、1日5000個、土日に10,000個、彼岸の中日には20,000個
売れると言うから、これもすごい。
そして、御客様も地元4割、地方から6割いらっしゃるという構成比も
どれだけ、求められているものを作っているかというのが
如実にわかります。
どん底から、ここまでくるプロセスが
社長始め、ご家族の人生の歴史のようで、
感動しました。
その中でも、「手書きの閻魔帳」と名付け
経営数値を毎日、手書きで20年以上もかきつづけているという
緻密な仕事ぶりも、この発展に寄与しているのだなあと
感じました。
ただ、サブタイトルの「非常識経営・・・」と言う言葉は、
内容をあたかも強調して気を引こうとしているようなフレーズで
残念ですね。。。 もう少し適切ないい方があってもいいような気がしました。
タイトルは別として、
是非一度、御邪魔してみたいと思うお店です。 -
Posted by ブクログ
秋保の温泉以外の目玉として、知る人ぞ知るスーパー「さいち」のおはぎ。
毎日のように行列ができ、すぐに売り切れるおはぎを始めとして、こだわり抜いた惣菜はリピーターを続出させているようで、そういう店づくりはいかにして行われたか、という事が書いております。
「売れ続ける理由」「非常識な経営法」なんて書いてますが、突飛なアイデアで楽して稼ごうという内容ではなく、芯は「努力に勝る秘訣はないですよ」というもの。
徹底したスタッフ教育やデータ分析が裏打ちしている事は明かされているのですが、とにかく、自分の信じたものをやり通すには、実をボロ雑巾にして、心無い批判があっても信念を曲げないことが大事ですよと。
結局のところ、そういった基礎に戻ってくる話になっておりました。