澤浦彰治のレビュー一覧
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農業を持続的継続的に利益を上げて経営することは、簡単ではない。農業はそう簡単ではない。
この本を読みながら、つくづく思った。
農業で成功するには、①農業で成り立つビジネスモデルを持っていること。②ここ一番でがんばれる人。③機械や道具を綺麗に長く使うこと。④労働時間は、8時ー5時ではない。植物に合わせた時間で働くこと。⑤高いモチベーションを持っていること。⑥強い身体づくり。⑦できない時に直面したら、どう行動するか。困難にあった時に、乗り越える力を持つこと。⑧植物が好きなこと。⑨適正規模で経営する。⑩楽天的な考え方をする。⑪天候のせいを理由にしない。という。
最初に、沖縄の会社経営を任されて、 -
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一見王道を通っているかのように見えるが、その実、細かなチャレンジの積み重ねでリスク→プロフィットを生み出してきた。そんな男の手記。農業をビジネス化する為のエッセンスを感じました。
日本農業の問題点を、一般的に取沙汰される政策レベルの構造問題ではなく、「農家は再生産出来る価格を明示せず、相場を狙って高く売るか」、「業者はいかに安く買い叩くか」という商売としての思考回路にあるとしているのは新鮮でした。
「これからの農業=A.顧客のニーズを満たす+B.世の中の課題や問題を積極的に解決する」という一文は、端的に作者の意向を表している気がします。(個人的には、A≒Bも同時に成り立つと思いますが。)
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農業で利益を出し続ける上で必要となる視点や基本姿勢を、著者自身の経験に照らしながら解説した本。
生活を賭けて、厳しい市場で道を切り開いてきた人間の持つ迫力が、遺憾なく伝わってくる。
著者が農業経営者として目指しているゴールは、何ら新規性がなく、著者自身が序文で述べているとおり、「当たり前」なものである。曰く、成功する経営とは、「自分のお客様を作り、長期的視点で本業とその技術を究め、価値ある商品を開発し、堅実な投資をしていく」、「それらを行う人財教育を継続的に行い、個人を活かして幸せにする組織化を行う」ことである。
然るに、本書を少し読むだけで分かるのは、現在日本において、この「当たり前」 -
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農業経営とはなにか?
企業の経営とは違い天候や虫害、生産者の技量によって生産量が異なり豊作による市場価格の暴落などのリスクもある。農業は収支の見通しが通常の企業経営より不明瞭で通常のマネジメントでは効果が充分には見込めない。
そんな農業を経営するにあたっての対策や考え方が著者の経営の実体験を通して本書には随所に書かれていた。また、規模に合わせた販売方法や規模が変わるにつれて変えなければいけない事、変えるべきではないことが実例を踏まえて述べられており規模の大小関係なく参考になる書籍だ。
ハッと気づかされた文章に“子供に農業を継がせたいと思うことは最大のマーケティング”というものがあ -
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P.55
私たちの仲間の農家では,親がイキイキと農業をしている家には必ず後継者がいます。お金は大切ですが、それと同じか、それ以上に、やりがいと誇りを持つことが、農業を行う上での成功です。そのためには、人の役に立つことをして、たくさんお人にかかわる農業をすることです。
P.91
現在は、いろいろな地域にしっかりした支援をする法人が増えてきていますし、農協でもそのような取り組みをしているところがありますので、そういった法人の仲間として独立したり、そのような農協へ加盟して独立することが販売先の確保につながります。そうやって生産に集中していくことが、個人でこれから独立する人にはお薦めです。
P.1 -
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普段からお世話になり、お話もすることがあるのですが、初めてい知ることだらけと、普段から話されていることと、何ら変わらない行動をとられているんだなあと、感心させられました。
農業は地域の中で、継続させていくことが必要なので、規模の大小はあまり関係ありません。そのことは、この書籍の中で何度も書かれてありました。規模が小さいからと行って、経営を行わないというのは、間違っているのです。
特に、ルール4以降、新規で農業を始めようとなさっている方、また企業、そして現在農業に取り組まれている若手と呼ばれる生産者の方々には、一度読んでいただき、意見交換させていただくことで、お互いに理解を深めていき -
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農業関連が3冊続いた。本書は「日本農業の真実」でも取り上げられた農業経営者の著書。
モスフードサービスとの取引が始まるきっかけが印象的だった。
「…モスフードサービスさんとの出会いは、日本農業新聞を取っている人であれば誰でもチャンスがありました。…そのとき、日本農業新聞に『モスフードサービスとその他ファーストフード大手二社が有機農産物を生産している農家を探している』という記事が出ていたのです。…すぐに電話番号を調べて、緊張する中、電話をしてアポイントを取ったのです。」
一般に、やろうと思っても、なかなか実行に移せないものだが、成功する人とそうでない人の分かれ目はこういうところにあるのだろう。 -
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会社の同期からのオススメ。
農家のせがれである著者の澤浦さんの視点である、経営継承型農家の利益を出すルールがベースで、新規参入希望者にもあてはまるところがある本。 こういった類の本は成功後の自叙伝的な面も含まれているため、万人が従うべきルールではないこともあるので注意が必要だ。
というのも、まず気になったルールで、新規参入者には応用しづらい内容としては、「手元資金があっても、設備資金は借金する」というルール。
新規参入者のうち借金をする個人農家は比較的少ない。新規参入者にとってすれば、ケガ・病気をしたらお金が入らないというリスクがでかいからってのが一番かな。とーちゃんかーちゃん息子でや