中村繁夫のレビュー一覧
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中村さん最高! 京都出身でマリオ顔の商人という設定だけで好感を抱いてしまうのですが、このおっちゃんが世界の商売人たちと丁々発止のやりとりをしながら、レアメタルをかき集めてきているのです。
読んでいると中村さんが岡本太郎に見えてしょうがない「二つの選択肢があれば大変な方を選べ」という考え方や、言葉を覚え現地に溶け込み最先端の情報を掴んでいるところも、パリで抽象絵画に走った太郎のよう。こういうキャラは生き方を真剣に考えた結果、収まる形のひとつかもしれない。
それはともかく、語り口は率直で飾ったところが全然ないし、とにかく読んでて楽しい。大事なのは心を解き放つこと。読み終わったら元気になれます。 -
Posted by ブクログ
ベトナムについて知りたくて読書。
ベトナムについて知りたかったが、著者はベトナムより中国との関わりのほうが深く中国を中心に展開する。
日本は、稽古していた合氣道の根本の1つであった孫子の兵法「戦わずして勝つ」を交渉や外交で実践していくためにも、もっとベトナムのしたたかな交渉術をから学べるのではにかと主張している。
日本にとってベトナムはネクストチャイナの側面よりも中国へ対抗するために組む異質なパートナーに近いようだ。
個人的にはベトナム人の人的資源の低さが気になる。本書では、識字率が高く勤勉だと紹介するにとどまっている。
日本人は人がいい点、長期的な視野に立てない点、性善説に立ちがち -
Posted by ブクログ
ネタバレ「放浪ニート」という言葉を聞いて,衝動買いをした本.
なかなかおもしろかった.しかも文字数的に読みやすい.商売とは,を教えてくれる本.商社志望の人にお勧め.
・商取引とは,信用を重んじる相手と信義と誠実を旨として進める.
・心が折れそうになったらさっさと自分から折る.一番悪いのは,グズグズして悪い環境の中で悩み,自分を責め,相手を責め,ズルズルと解決案から遠ざかっていくこと.挫折することで自分の良いところ悪いところが見極められる.
・プロとは「余人をもって代えがたい人」のことを指す.つまりその人がいなければ組織が困る人.
・大衆の生活を見て,価値観を共有するところから商売が始まる.
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Posted by ブクログ
活力に満ちた本でした。
正真正銘のニートが楽して成功した本ではありません。覚悟をもってとにかく活動する人の本です。
あちこち飛び回り、溶け込み、三現主義(現場・現実・現物)で行動する著者の言葉には説得力があります。
例えば、一日を4つに区切って朝をインプットの時間とし難しい事などは全部この時間にやる、などは脳の性質を鑑みても理に適っていますが、著者は恐らく本などではなく自分の体験から編み出した習慣なのだろうと思います。
クレッチマーの気質分類と観相学が交渉前のモノサシとしてかなり機能しているそうなので、後者について調べてみたくなりました。
ただ、もう一度読みたいと思うほどの深みは感じられません -
Posted by ブクログ
日本で唯一のレアメタル専門商社を立ち上げ、たった5年で年商340億円を稼ぎ出す凄腕社長の伝記。
「自分の将来に2つの道があるときは必ず困難な道を選んできた」という言葉通り、一般人では考えられない壮絶な生き様を語っている。
毎年会社で社長を含めて1番成績の低い人は必ずクビになるというルールや、山を掘り起こすときは自分の経験と目を信じるが、最後は勘で決定するという安定とはかけ離れた現場にいるからこそあふれ出る冒険家のような魅力が文章からも伝わってくる。
世界中に旅に出かけたくなった。
★心に響いた言葉
中央アジアでは、スピーチが重要な意味を持っている
僕は、メディアの情報はビジネスに