物語のプロットについて起承転結ということが言われますが、本書ではその中身を13段階に分けた「13フェイズ構造」というものを提唱していて、各段階で起こる(起こすべき)出来事を具体的に説明しています。
例としてスターウォーズやマトリックスなどの有名作品を13フェイズ構造に基づいて分析していてるので、イメ
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【第1幕】対立
0背景
1日常
2事件
3決意
【第2幕】葛藤
4苦境
5助け
6成長・工夫
7転換
8試練
9破滅
10契機
【第3幕】変化
11対決
12排除
13満足
優れたプロットというのはパズルのように綿密に構成されていて、押さえるべきポイントがきちんと押さえられていることが分かります。
テンプレートと言うと良くないイメージを持たれる人もいるかもしれませんが、物語を作る上では非常に有効で、逆にここを意識してないと観客に面白さを感じさせることはできないのだと思います。
個人的にはプロの作家さんたちがどこまでこういうことを意識しながら書いているのかということを知りたいなあと思いました。
キャラクター論については「主人公」と「狂言回し」の違いが面白かったです。物語の中で成長していくのが主人公であり、寅さんやウルトラマンは狂言回しであると。
特撮番組では各回のゲストが主人公にあたり、ヒーローはその主人公の成長のきっかけを与える狂言回しということかなと思います。