神鍵裕貴のレビュー一覧

  • 十二月、君は青いパズルだった

    Posted by ブクログ

     「私、先輩のことが世界で一番嫌いです!」から始まる物語。
     とても良かった。好きなものの記憶が徐々に失われてゆくというパズル病という奇病を軸に、二人の関係をつないでゆく様子が切なくもしっかり青春していて一気に読み進めてしまったよ。前半のヒロインの奔放さに主人公が振り回される描写も効いているし、それこそパズルのように組み上がってゆく中盤以降が見事。作者のデビュー作にして新人賞受賞作。そして今のところ唯一の刊行作品。願わくはまたいつか執筆されることを。

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    2025年03月30日