●内容
・味の素社トップセールスと、ベネッセ取締役の共著。
・勝ち組おじさんたちが人生を通じて見出した会社とビジネスのルール、その見抜き方を語る。
●コメント
○仕事論。現場重視の「オペレーション」だけでは限界があるので、より高い視点が必要。一方で、仕事への心構えは気負いすぎず。気楽にこなすの
...続きを読むが超エリートとも。
(引用)
・仕事というものを、大きく3つの階層―オぺレーションとマネジメントとインベストメント―に分けて考えてみましょう。ラーメン屋の場合で考えると、料理の味や見た目、店員のサービスなどを検証する視点はオペレーション、賃料や経費、回転率やメニューから類推される客単価、最終的にその店舗の利益率を検証する視点がマネジメント。店舗を売ったらいくらくらいか、売却先、業態を変えたら事業価値はどう変化するか、といったことを検証するのがインベストメント。
…インベストメント・レベルの人は、時間当たり単価で働いておらず、配当やキャピタルゲイン、または不労所得で稼いでいます。
…私たちから見ると、日本人は気質的に、あまりにもオペレーションの世界にのめりこんでいる気がします。
・超エリートというのは、気楽にモノを考えて、気楽にやる人だ
・実は、会社の仕事の中には難易度が高くて手に負えないという仕事はそれほど多くはありません。日々、高度な知識やスキルを要求される仕事の連続であるという人は、ごくわずかでしょう。…では、なぜ会社の仕事には難易度の高いものが少ないのでしょうか。それは、おそらく人間の生活が、もともとシンプルなものだからです。…所詮、マーケティングといっても、「寒くなったら暖かい服を提供しましょう」「のどが渇きそうな場所で水を出しなさい」と教えているにすぎないのです。
○奴隷身分から脱出するために、ゲームの構造を知る。
(引用)
・1万人から500人程度に絞られる中間管理職の選抜では、純粋な競争原理が働きます。ここまでは、人事部が担当する昇格マターです。しかし、100人から10人、10人から3人という役員以上の昇格となると、それまでとはまったく異なるルールになります。あえて誤解を恐れずに言えば、好き嫌いや、生意気だ・従順だといった人間くさい基準へと大きく変っていくのです。…これだけ業績を挙げているのに役員になれないのはおかしい、と不満を抱えているのであれば、それは会社の意思決定の力学を理解していない証拠です。
・優秀な人の下につくメリットは、仕事はもちろんですが、優秀な人でも素晴らしい面ばかりではないのだと、人間の本質、組織の本質を理解できる機会が得られことにあります。…仕事ができる人、優秀なビジネスマンとは、自分とそれほどかけ離れた存在ではないと実感することで、勝手な思い込みからくる挫折がなくなり、自分を磨き続けることができるのです。それこそが、「優秀」といわれる上司につく最大のメリットなのです。
・リヤカー一台から始めて大会社に育てたという話を聞くと、その苦労や夢をあきらめない情熱などに注目しがちですが、小さくても一人でビジネスを立ち上げ、ビジネス全体を経験する中で経営に必要なビジネス感覚をつかんだという点も見逃せません。