鳥羽和久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10代の頃のヒリヒリした感情を思い起こさせてくれた。聞こえのいい「正しさ」に包括されてしまう社会の在りように一石を投じた本。思春期の心の内面についても様々な切り口から論じられている。本書の中での恋の定義は過激だとも思うが、それに反応してしまうこと自体が面白いなとメタ的な視点で読んだ。個人的に収穫となったのは、差別について論じられた箇所。自分自身がいかに差別に対して鈍感であるかがわかった。自分が普段の生活の中でほとんどをマジョリティーとして生きていられる環境にいるからだろう。この自分の立ち位置を意識していないと痛い大人になりそう。著者自身の考え方はかなりとがっていると思うが、この本に触れて平板な