小林善彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヴォルテールに関する前知識はほとんど無い状態で読んだ。
まず印象に残るのはルソーとの対立。
2人とも対面したら殴り合いしかねないほどの手紙のやり取りで、神格化されがちな哲学者の人間くささを感じることができた。
ヴォルテールの生い立ちから晩年までが書かれており、どんな人生をたどったのかダイジェストで分かる。
貴族とやりあって下僕に棒打ちされたり、当時は過激とされる思想の本を出版して国を追放されたり逃げたりと波乱万丈の人生を送っている。
カラス事件のエピソードでは、当時の宗教で「自殺」をすることはその一家の財産が没収されるほどの大罪であり、それを隠すために父親が子供殺しの冤罪で死刑にされると