こころ優しき著者と、幸運にも面識があります。
グリーフケアを中心に活動されており、メディアに登場することも少なくない、いわゆる”葬式坊主”とは一線を画した浦上住職の、初の著書。
表紙デザインから伝わる通り、肩ひじ張らずに読める内容。特に著者の実体験に基づくエピソードには、おかしみ多く伝わり、笑い
...続きを読むながら本を閉じることが出来た。
軽い内容なのかと言えば、さにあらず。「推し仏」などという人を食ったようなタイトルでありながら、その実「終末期医療施設」にまつるべき仏さまについて(阿弥陀如来が亡くなった人を成仏させてくれる)頭を悩ませる施設長の話であったり、こころにずしりと残る。
ところどころ顔を出す仏教系の説話も、説教臭いところがまるでなく、全体を通して学びが多い。