昨日友人の子供の2歳の誕生日プレゼントに、図書カードをあげたのですが、
本を選ぶ目安になればと思い、タイトルだけでこちらの本を買ってつけて贈りました。
贈る際に、紹介できるようにと自分も読んでおこうと思い、別で購入して読みました。
私は小さい時に国語の先生だった祖父がよく児童文学を
...続きを読む読んでいたのを、膝の上で聞いていたそうです。
また、「ノンタン」のシリーズの絵本を父親に読んでもらっていたのを覚えています。
今思えば、あれはすごく恵まれた日常だったのかなと思います。
子供向けだと思っていた絵本も、すごく深い意図があって細部まで絵と文字が作られていることを、
エピソード等も含めて紹介されています。
私も子供が生まれたら、たくさんの絵本を読んであげたいと思いました。
■気になった個所抜粋
・この絵本のテーマも明らかですね。どんなにたくさんのものをもっていても、どんなに幸福そうに見えても、ほんとにこれだというのは、やっぱり人間は自分で探すより仕方ないし、これだというものをもっている子は、ものがなくても悠々としている。
・私は絵本の編集者になって、絵本は子どもに読ませるほんではないという編集方針を第一番に打ち出しました。じゃ、なんですかといわれたとき、大人が子どもに読んでやる本ですと。
・生きていくうえで一番大事なものは何かといったことが、絵本の中にすでに書かれているんですね。
・大人というのは誤魔化しやすいんだけど、子供は誤魔化せないから。
・その王様が言うには、人間の世界って変だ、・・・・(中略)・・・なんで生まれたときにいっぱいファンタジーを持ち、自分の好きな空想の世界でいっぱい楽しみを持っているのに、年が増えるにつれてそれを捨て去って、だんだん狭い専門の仕事や義理人情に縛られていって、最後は悲惨な死を迎えるなんて、人間は全然幸せではない。
・テレビとかビデオとか、便利なものがあるから、あれをやらせておいたほうが楽だしね、見せておけばいいし。生きた人間がするのはテレビと違うということを先生が知らないとだめですね。
・耳から聴く言葉の体験というのは、言葉の体験ではいちばん大切なことなんですが、それが今ほんとに貧しくなりました。
・これからは絵本の絵以上に、文章に対する研鑽をしてゆかないと、次の世代に日本語を伝えてゆく重大な責任が果たせなくなってしまします。すばらしい日本語が子どもたちのアイデンティティを育ててゆくのですから。