宇野碧のレビュー一覧
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ネタバレすべてのおかんに捧ぐ。
明子は夫を亡くしてからずっと梅を育てて経営をしてきた。息子の雄大はいつもふらふらと大事件を起こす。息子の嫁・沙羅は梅農家を手伝ってくれるが、音楽の趣味は合わない。ヒップホップなんてどこがいいのか。ところがラップバトルに出場することになり——。
泣いた。なんでおかんは言われたくないことを言ってくるのか。それが愛情だと思っているからです、知ってた。夫を亡くしすべてに全力で挑むゆえに幼い頃の雄大の声を聞かなかったことに気付く明子。雄大が話してくれないのは、目を合わせてくれないのは、自分がそのチャンスを取り上げていたからだ。雄大だってその捻くれ方は幼すぎると思うこともあるけ -
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ネタバレ心が疲れてしんどくなった人たちがモネと料理を通じて自分を取り戻す物語。
それぞれが疲れていく過程はわりとどこにでもありそうな感じで、だからこそ本人たちが囚われている状態にも「そうじゃない、そうじゃないよー」と違う処し方があることが分かるからもどかしくもあり、抜け出せるだろう確信から読みやすくもあった。
鍋の絵のエミさんは、モネの語り口からもういなそうと予想はしたけど思った以上の重苦しい過去話が最終話にきてさすがにちょっと読んでるだけでもしんどかった。
あの話読むと無責任な他人への呪詛が止まらなくなりそう。
ただ李青のことも私は好きじゃなかったから遺灰独り占めして葬式も拒んだシーンは「おいモ -
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YouTube「ほんタメ」で紹介されていて、
ずっと気になっていて、
ずっと読みたかった一冊です。
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梅農家を営むおかんと、
借金まみれのダメ息子が、
ラップバトルで親子喧嘩!?
笑えて泣けてグッとくる、
家族小説の大本命!
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ある日突然、姿を消した息子。
残された母と息子の嫁(義理の娘)。
母の経営する梅農家を手伝う娘。
そんな母が、ラップバトルに出場することに。
という設定だけでも面白いのに。
このお母さん、明子がとても素敵なキャラクターで。
娘の沙羅 -
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最近、よく自炊をする。ただベーコンと目玉焼きを焼くだけの朝もあれば、ぶり大根を作る夜もある。思えば、今の街に引っ越してきてからほぼ三年間、わたしは台所に立てなくなっていた。一人暮らしを始めた頃に思い切って買ったお気に入りの鍋たちは、どれもシンクの下で眠っていた。
ちょっと作ってみようかな、と気が向いたのは転職して一週間ほど経った頃。そこからほぼ毎日、何かしら作るようになった。
料理する時間は、リトリートする時間ではないだろうか。
無心で魚を捌き、火加減を見て、味見して。いい頃合いで器によそって口に運ぶ。それだけで、今日一日の疲れが溶けて無くなっていく。アロマを焚いたり、おしゃれして出掛け -
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いや~~~~これは~~~~どうなんやろう~~~~(笑)。
フォロワーさんが読んではったので読んでみた。
初読の作家さん。
年末年始で時間があるときに着手するのにピッタリでは、と、思ったけど、いや~~どうやろう~~~(笑)。
決して読みにくい文章ではないけど、なんとなく読みづらくて(移入できひんあたりかな)、1章の途中で
「読むんやめよかな」
と、思いつつ、まあ、それこそ、時間あるし読むか…、てテンションで最後まで行った。
バカ息子と、おかんの話。
わたしは全然知らんかったんやけど、「レぺゼン」っていうのはラップの専門用語やねんね。
長年対話できなかった息子とおかんがラップバトルを通し -
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読むたびにセラピー受けた後みたい。
料理って、時に癒しをもたらし、空腹を満たし、お腹にも心も満たされていく。温かい料理も冷たい料理も、その時々に応じて満たされていく。
あぁ、なんてステキ!
あのお店で食べたあの料理、あの人が作ってくれたあの料理、あの人が食べてくれた私のあの料理・・・、色々な思い出とともに色々な料理を思い出す。
皆さんの思い出の一品、何ですか?
料理が苦手な私。
久しぶりに、家を出ていて休みを利用して帰って来た子に豆腐ハンバーグを作った。(ボソッと呟いているのを聞いたから)
こねている間の無の時間、焼いている時間に癒された。食べた後、持って帰りたいと大事にそうにハンバーグ