宇野碧のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレとにかくラップシーンが全部熱い!短い言葉で放たれるパンチラインが全部いい!
明子が鬼道楽に放つ「私は人間と話がしたいんだ 相手を人間だと理解できる奴とな」ってかっこいい〜わたしも言いたい!
VSジーニー戦の「骨が砕けて肉が裂けて気絶したくてもできない 激痛乗り越え死を越える バトルマンガじゃない出産の話だよ あんたらのおかんが一番ハードコアやろ」も本当にそうだよなおかんをなめるなと思った。
そしてやっぱりVS雄大ね!研いだ言葉で行われる「本当のこと」のぶつかり合い、ちょっと泣きそうになるくらい感動があった。
雄大の「感謝はしてる ていうかしたいんだよ」「くれたのは感謝できねえ罪悪感」「見くび -
Posted by ブクログ
ネタバレこじらせにこじらせた親子が、ラップバトルの場で想いの丈をぶつけ合う、という目の付け所がすごい!と思いました。
第三者目線で考えると、雄大が幼少期からの明子の対応は、言葉の選択肢を間違ってるよ、と思えます。子どもが欲しい言葉はそれじゃ無いんだよ、と。
でも、親として考えると、ついそんな態度を取ってしまうのはあるあるです。
私もいっぱいあります。
「親ってすごく鈍感な生き物だよ。自分の言動が子供にどんなに消えないインパクトを与えるか、分かろうとしない」
複雑な家庭環境で育った沙羅の言葉は、私にも刺さりました。
親って、親子って難しいなあ、と思いました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
今夜、ひとりでキッチンに立ちたくなる一冊。
第一話 カレーの混沌
旅先での出来事をきっかけに、人生の「迷子」になってしまった大学院生。
ひと皿:スパイスと「ある物」を使って作るカレー
第二話 完璧なパフェ
家事と仕事と子育てに追われ、自分の好きなものを忘れてしまった母親。
ひと皿:「彼女にとって」一点の曇りもなく完璧なマンゴーパフェ
第三話 肉を焼く
キャリアを地道に積み上げるも、周りとのライフステージの変化に思い悩む医師。
ひと皿:生きる力を取り戻すための肉
最終話 レスト・イン・ビーンズ
町田診療所の主、モネの過去が明らかに。いま、豆を愛したある人のことを偲ぶ。
ひと -
Posted by ブクログ
息子が好きでよく聞いていたが、ラップの曲調やディすりあうのが、嫌いだった。今回何気に手にした本だったが、とても面白かった。農業とラップ、親子でバトルと意外性のあるものばかりだったが、途中ラップのバトル相手がストレートに賞賛してくれたり味方になっていく姿など、ホロリとする場面がいろいろあり読み応えがあった。そして、最後も驚きの展開で良かった!
沙羅の
「対戦するって、相手のことを想像して相手の立場になりきることなんだと思う。本当の勝負って、相手を理解することなんじゃないのかな」という言葉が心に残った。人間関係もそう。相手の立場を思えば、捉え方も変わり関係性も変わっていくと、改めて学んだ。
ラ -
Posted by ブクログ
【ヘッズをも唸らす母親としての意地を感じる本】
還暦を超えた母・明子が訪れたのは、若者が集うHIPHOPのMCバトル会場。和歌山の梅農園を経営している身からすると異世界に置いていかれたようだった。
息子の三度目の結婚相手の沙羅がMCバトルに参戦するのを応援するために田舎から出てきたのだった。若い女だからとディスられて、サイファーの雰囲気も向かい風となり、敗北する。
梅農園の仕事の最中、明子は交通事故で入院することに。そこで聴いたのが沙羅がおすすめしてくれたHIPHOPだった。元々リズム感の素質があったのも味方し、沙羅の練習相手になるまでにスキルアップ。
再度義理の娘がエントリーした大会 -
Posted by ブクログ
ネタバレ60歳過ぎで梅農家を切り盛りする「母」明子が主人公。
息子が幼い頃に夫を亡くしてから、女手一つで育児に仕事に奮闘してきたが、その一人息子はどうにも問題児。現在は何度目かの家出をした息子が残した結婚相手(明子からみたら義理の娘)さらと2人暮らし。
そんなさらに頼まれ同行したラップバトル。
……という話。
元々、口が達者な明子はさらのラップの練習に付き合ううちに少しずつコツを掴んでいくが、その実力を発揮する機会が図らずも訪れる。さらを守るため相手と喧嘩する手段として。
最終的に息子ともラップバトルをする流れになるが、その過程で過去を振り返り、息子や自分自身と向き合うことになる。
そこがこの話の -
Posted by ブクログ
ネタバレものすごく好きな作品でした。
私自身、タトゥーを入れてるわけではありません。入れたいなという気持ちはあるけど、
温泉入らなくなったら困るなあ…などデメリットに対する考えがまだあるからです。
しかし現実では少しずつ温泉に入れるか入れないか問題も変化してきている。
これは榴のような人々が、啓蒙活動を行ったり、タトゥー=嫌な人とならないような行動をしてくれたおかげなのでしょう。
物語の中で、榴はファーストペンギンだったのですね。
実際に調べてみたところ、2023年ごろから安全管理のガイドライン案ができていたり、厚労省による「アートメイクの取扱い」に関する通知が出ている。やはりどこかに榴のような人物が -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白くてスラスラ読んだ。
元々私自身がダンスをやっていたり、音楽が好きで、ストリートカルチャーに触れていたこともあるかもしれない。
息子の嫁がきっかけでラップを始めた母親。そして、最終的には、過去に色々あって、不仲になってしまった息子とMCバトルで本音をぶつけ合う興味深いストーリーだった。
この本を読んでて思うのは、「無意識のうちに自分の価値観を人に押し付けている」ということ。
セオリーだったり、何事も原則みたいなものがある。それは人それぞれの価値観も同じだ。
自分の価値観に合わないと、違和感を感じたりして、態度や発言に表れてしまうことがある。
しかし、この本で母親の視点と息子の視点