柳すえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ近年読んだ本の中でも、素晴らしい作品でした
ライトノベルでカテゴライズされているので
文体は読みやすく、するすると文章が入ってくるのですが
内容は文学の要素が強いと思います
主人公は大人になりきれない、生き辛さを抱えた女の子なのですが
私は母の視点で読んでました
ここからネタバレ含んだ感想です
かなり良い本ですので、是非読んだ後で見てください
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母視点で読んでます
ブラック企業に就職して心を病み、絶対安全地帯のバスタブに引きこもってしまった娘
たぶん家族はめだかの心を守るため
いつも通り接して、いつも通り過ごそうと
暗黙の了解があったんでしょうね
ホント -
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Posted by ブクログ
これは傑作や。
小さい頃から生きづらさを感じていた少女めだは、就職の失敗を期にバスタブに引きこもってしまう。そんな彼女が周囲の出来事を経て、自らの立ち位置を徐々に確立するお話。
特徴的な比喩表現が素晴らしく、前向きになれる作品運びが良い、素晴らしい作品でした。
本作の一番の特徴はなんといっても比喩表現。能楽を始めとする比喩表現は非常に特徴的で、本作が作り出す独自の世界観にじっくり入り込めました。
その一方、これらの比喩表現はかなり純文学的なので、ラノベ的なはっきりしとた、分かりやすい描写を好む人には合わないかもしれないです。
後は、一度は生きることを諦めていためだかが自身を見つめ直す過程にVT -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親が「本買ってあげるよ」と言われ、棚に目立つように並べてあったこの本を選びました。
「バスタブで暮らす」は何かの例えだと思っていたのですが、本当にバスタブで暮らしてて笑いましたw
外へ出る恐怖、自分の居場所から離れる恐怖は誰しもが持っていると思います。バスタブはそんな居場所を表しているのかな。
YouTubeはVTuberなどへの偏見は強く、否定的な親が多いですよね。確かにVTuberとかは何時に起きても良くて、家から出る必要もないイメージがあるし実際そういう人もいるので引きこもりと勘違いするのかも知れません。
その活動があるから救われてる人がいて、娯楽でありそんな配信者を必要としている人が -
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Posted by ブクログ
ネタバレぱっと見の「よくある難病もの」というコーティングを剥がしてみれば、根底にあるのは感動を消費することへの批判と、世の中に溢れる「泣ける作品」への肯定。
特に災害や病気を当事者の意志関係なく勝手にお涙頂戴として軽く消費することについての否定は、揺月だけじゃなくて著者自身の気持ちでもあるんじゃないかなって思った。
(著者さん、地元郡山でなんかそういう嫌な目に遭ったのかな……)
もちろん素直に難病ものとして読むのも正しい楽しみ方だと思う。
この小説自体が「泣ける作品」のガワを纏っている以上、読み手が感動したならそれもまた「アリ」な読み方なんじゃないかなって。 -
購入済み
よき物語
一冊でこのくらいの読み応えがある小説を欲してた。まあ、これを読んだらどう足掻いて多少なり悲しい気持ちにはなるだろうから、めちゃくちゃ楽しくてハッピーな気持ちになりたい時に読むものではないかなーとだけ。
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Posted by ブクログ
ネタバレいやあ、これはもはやライトノベルではないな。
読み終わった余韻がすごい。
内容的には生きるのが下手で挫折した女性の快復物語。
それだけにすごくシリアスで重たい内容なのだけど序盤は話のテンポやエピソードがコミカルで楽しく読めてしまう。
けれど中盤以降母親の病気が進行するあたりからグッと読むのが苦しくなってきて息を詰めて誌面を追っている自分に気づいた。
物語の結末は何かを失う事で大人になるという青春物語のある種の約束を踏襲しているのだけれど、その平明な温かさにやっぱりホッとしてしまう。
あと時代性を感じさせる作中のエピソードがライトノベル的には結構珍しい。
これはラノベ好きだけでなくいろんな -
Posted by ブクログ
ネタバレ本日定時後から読み始めて、先ほど読み終わりました。
『バスタブで暮らす』、最初奇異なタイトルだと感じましたが、いろいろな出来事を経て、めだかがバスタブにこもっていく流れはごく自然に感じられました。また、家族の中でも、妹のめだかの様子に細心の注意を払い、デスクトップPCから冷房から全ての機材をコンパクトにまとめてバスタブ周囲に配置し、快適な空間にして、やりたいことをすべてかなえてしまう兄のいさき、小学校の頃の『腎臓のかたちをした漬物石』と『うんこ太郎の冒険』、いずれも妹に対する思いやりから生まれたエピソードであり、小さいころから大人になるまで、独自のやり方で妹を守る姿にはちょっとほだされるもの -