李屏瑤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ終わり方まで須く好みだった 文章自体もさらりと重すぎず植物のようだ 女子校時代に抱いた感覚を呼び起こさせる 小旻の最後のエピソードが胸に刺さる 彼女が殆どのキャンディをかつての同士たちに渡す気持ちが痛いほどわかる なぜならセクシャリティの変化は以前のコミュニティに属せなくなる可能性を秘めているからだ 特にレズビアンであるというセクシャリティで強く繋がった絆の中では
キャラクターが濃い作品ではない 皆密やかに生きている 木のテーブルの丸い跡をありありと想像できる 木蓮の香りや窓を開けた際の風にそよぐその葉のさまも ジワジワと心に沁みる作品だった
この小説が書かれた時には台湾ではまだ同性婚が許 -
Posted by ブクログ
ネタバレ台湾の百合小説を李琴峰さんの翻訳で読める、という。
これは読まないわけにはいかない。
1982年生まれの私の学生生活、憧れの先輩、恋と別れ。
繊細な筆致によって、恋愛だけではなく高校生という少女から大人になるときの脆さや危うさを描いた作品。
好きな人の名前を呼ぶ、出会う、その一瞬の特別な、何もかもが新鮮で瑞々しさに溢れていたとき。読んでいて涙が出そうになりました。恋をするってこういうことだったな。
たぶん原文の味をちゃんと残していると思われる、李さんの翻訳も素晴らしいと感じました。ところどころ、日本語っぽくない語順になっているのが面白い。
#向日性植物 #NetGalleyJP