太田昌克のレビュー一覧

  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    核の傘、核抑止、核不拡散、核廃絶etc.核をめぐる様々な議論について、各識者が意見を言い合う座談会の記録。
    それぞれのテーマについての現状や課題を様々な立場から意見を出しているので、状況を把握するのに役に立った。
    なにより、この座談会がウクライナ侵攻前の2021年9月に行われていて、この内容が語られていることに、まずびっくりした。

    ロシアによるウクライナ侵攻の状況を見ていて、ロシアの核使用のハードルがものすごい低いことを痛感させられたし、それとは別に中国の核戦力を含めたあらゆる軍事力増大に恐怖を覚える昨今だが、そのあたりどのように対峙していくべきなのか、どういう議論をしていくべきなのか、考え

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    2023年09月14日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    2022.02.24のロシアによるウクライナ侵攻の半年前の座談会だが、ロシア、北朝鮮、中国、アメリカをめぐる日本の状況について的確な議論がなされているのに驚いた.ジャーナリスト、元官僚2名、元自衛官の4名が文字通り本音で語り合っている.核抑止と核不拡散をいかにとらえるか.NPT:核兵器不拡散条約と核兵器禁止条約の問題.中国の核兵器の透明性、北朝鮮の内情等々、広範な議論が各人の得意分野と相手の意見を巧みに取り入れて、それなりの結論を導き出す.一流の人材だと感じた.それに比較して政治家のこの問題に対する明らかな不勉強が顕在化していると思った.中国の軍備拡張状況を踏まえて、日本の政治家が中国と東アジ

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    2022年08月30日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    だめで、危険な議論だと思う(ウクライナ戦争のはじまったあとで読んでいるとなおさらのこと)。だけど、日本のトップにいる人たちがどうしてだめなのかを知るためにも必読の本だと思う。

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    2022年06月01日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    感想
    核兵器について丁寧で構成が整理された議論になっており、言葉も平易で読みやすい。4名の元政府関係者、元共同通信編集員、元陸上自衛隊陸将による対談形式であり、やや俯瞰的で総論的な議論ながら、それぞれの経歴上の経験も織り交ぜて話しており、具体と抽象のバランスも良い。
    アメリカとの同盟関係や核関連の条約の変遷を振り返った後、中国、ロシア、朝鮮半島、台湾といった地理的な領域及びサイバー宇宙領域を議論した上で、日本の核抑止論を議論している。
    当然のことながら、この一冊では最良の核戦略のようなものは結論が出ていない。日本が核を保有することの是非も含めて意見は分かれた。

    戦況による戦術核の使用を名言し

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    2022年05月06日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    非核三原則が有効だった時期もあったかと思うが、常に時代にあった制度に変えていかないといけない。目的は非核三原則を保持するのではなく、二度と被爆を体験しないことだ。

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    2022年04月22日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    核抑止と核不拡散を1セットで語る論理を理解できた。
    タブー視されているが、安全保障を考える上で核について議論、声を上げていくこと、まず国民レベルで考えていくことが重要だと感じた。

    世界中の国々の思惑や関係性も勉強でき、まさしくいま怒っているウクライナ危機に対するロシアの考えを知るにも良い一冊だった。

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    2022年03月31日
  • 日米〈核〉同盟 原爆、核の傘、フクシマ

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    以前から核問題に関心があったものの、ほとんど核の知識はない私にも、読み易かった。

    抑止力としての核、国交円満のための核保有、など、もはや核問題は一国の決断ではどうにもならない問題なのだということを実感した。

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    2020年08月17日
  • 秘録 核スクープの裏側

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    読んでみたい本
    ・村田良平回想録
    ・アトミック・ゴースト
    見てみたいウェブサイト
    ・ノーチラス研究所
    ・アームズ・コントロール・ワンク(核関連のサイト)
    ・グローバル・セキュリティー(アメリカの軍事を扱う専門サイト)

    ・民主党への政権交代直前、日本外務省から、在米日大使館の秋葉が米戦略委員会と協議し、日本として米国の核抑止力に大いに期待している旨、理路整然と表明。これを米国の核のタカ派は利用して、核軍縮に向かおうとしていたオバマ政権に待ったをかけようとした。


    本書を読んで知ったのは、密約と呼ばれるものには幾つかあって、有名な沖縄密約もあるが、本書では「核密約」について焦点があたっている。

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    2013年04月13日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    ほぼ、強硬に徹する兼原氏の主張が、独りよがりしている印象。読んでいて、仮定と思い込みの主張で不安を煽っている姿に疑問を呈する。

    特に文中に良く現れていた決まり文句として「っと知り合いに言われた。」「~は、嫌いだからこう」っといった主観的な印象に過ぎないことを断言して主張する辺り、論客としての見識の程度が垣間見える。

    率直に言ってネトウヨの延長なところを感じて読んでいて、少し苛立ちを感じた。

    対しては、他三名は、さすが専門的な知識を伺える。現場で培った知識を丁寧に伝えておられる。

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    2025年03月26日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    【感想】
    日本という国で「核戦略」はまともに議論できない、と私は思う。それは、日本が世界で唯一の被爆国であるからだ。「核兵器」というワードについて、凄惨な歴史を持つ私たちはどうしても拒否反応が激しくなり、核廃絶は絶対/核の平和的利用も認めない、という極端な論で立ち止まってしまう。もちろん核が根絶されれば一番良いのだが、だとしても現状、露・中・北朝鮮という核保有国に囲まれ、ミサイルの発射口を向けられている状況を静観しているだけでは、何も進展していかない。他国との関係において「戦略」としての核運用体制をどう構築していけばいいか。そのような地に足が着いた議論が今、求められている。

    そうした前提のも

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    2024年04月23日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    本書の中では、当然ロシアにも言及されるんだけど、凄いタイミングというか、座談会は侵攻前で、上梓は侵攻後というねじれが出来している。読む側は、実際に起こってしまったことを知っている訳で、少し妙な感じにはなるんだけど、同時に色々なタラればも思い浮かんでしまう。政府寄りの肩書を持っている各人の対話だから、必然的に政府寄りの意見に傾くのは仕方ないけど、かといって、見て見ぬ振りも出来ない話題だなってのを改めて実感。

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    2023年04月20日
  • 日米〈核〉同盟 原爆、核の傘、フクシマ

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    著者の取材力がすごい。
    世界から日本は忍者のように見られるかもしれませんね。
    4回の被ばくを経験しながらも、いざとなれば、数千発の原爆を即座に作り出せる技術も資源(プルトニウム)も兼ね備えている。
    これはある意味、北朝鮮、中国への抑止力になるのかも。
    すごい国、日本かもしれませんが、いやな国でもありますね。

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    2014年09月20日