石川理恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「空き家に住みたい!」と思って手に取ったわけではなく、
・将来的な家購入の選択肢として
・リノベーションの考え方
・インテリアの参考
そんな視点で読んだ一冊。
印象に残ったのは、
「日々、小さな更新を続ける」という言葉。
リノベーションは完成したら終わりではなく、
住みながら手を加え、暮らしを育てていくもの。
それは家だけじゃなく、
人生や日々の暮らしにも通じる考え方だと感じた。
もう一つ素敵だったのが、
「新品を買わない」がインテリアのテーマ、という言葉。
ジモティや譲り受けた家具を活用しながら、
今あるものを活かして暮らしている。
新しいものを手に入れることよりも、
受け継ぐことや活かすことに価値を置く姿勢が印象的だった。
家づくりの本というより、
「どんな暮らしをしたいか」を考えさせてくれる本。
最近、自分自身も
「既に満ちている」
「今あるものを活かす」
という感覚を大切にしているので、
タイミング良く出会えた一冊だった。 -
Posted by ブクログ
障害のある三男がきっかけとなって「人が話せる場所をつくりたい」と思い立ち、42歳で人の心のメカニズムについて学ぶために通信制大学入学を決心した著者。
私は福祉系の大学を出ており、心理学の授業も受講できる環境だったが、当時は何かよく分からないな…と講義中寝ていた。なんともったいない。
著者が心理学の何に心ひかれたのか丁寧に書いてくれており、特に赤ちゃんの発達についての話に触れたときは私自身も0歳児を育てていることもあり、興味深く感じた。宇宙語を話しているときの心理等知ることができたら楽しそうだ。
しかし、行き着いたところが本屋を開くというのが面白い。学ぶことが目的だったと言って、ちゃんと自分のやりたいことを叶えている著者のライスタイルに拍手を送りたい。
著者以外の人の心理学を学ぶにいたった体験談も書かれているが、皆決して楽をして学んでいる訳ではない。大学だからレポートも書かなければいけないし、仕事をしつつスクーリングに行っていた人もいる。
そこまでしても学びたいという意欲がすごい。これからの自分の学びの励ましにもなった。 -
Posted by ブクログ
大人になってから大学で心理学を学んだ方の体験談をまとめた一冊。学生時代はあんなにも時間を持て余していたのに、大人になってからは、あれも知りたい、これも知りたいといった欲望が尽きず、とにかく時間が足りないという状況には共感しきりだ。
著者でフリーライターの石川さんは、障がいのあるお子さんを抱えた親たちのピア(仲間)カウンセリングへの参加をきっかけに、心理学に興味を持つ。ワークショップでの「安心・安全な場づくり」のために提示されたグランドルールのうち、「誰かの発言に対して、同情・アドバイス・評価・批判をしない」というルールに最初はひどく戸惑ったそうだ。しかしルールに沿って進んでいく中で、それまでの自分は、話すのが苦手な人のために良かれと思って場を仕切ったり回したりしてきたが、実はみんなはもっと自分の話を聞いてもらいたがっており、自分がその機会を奪っていたことに気がついたという。その後も、お子さんとの関わりの中で、素の自分が対応するよりも、研究されている客観的な視点を理解して関わるほうが良いと感じる場面が重なり、「わが子をつぶさないためにも学びたい」との思いで心理学を学ぶことを決めたという。
石川さんが書いていたことで一番共感したのは、大学というのは「興味のない科目も履修しなければならないところがよい」という部分だ。興味のあるなしに関して、自分の感覚ほど当てにならないものはない。社会人になってからの学びは、自分の興味範囲や仕事の役に立つことがメインになりがちだが、自分の世界が広がるような偶然性も大事にしたい。そんな意味でも、心理学を学んだ石川さんが、ライター業の傍ら、不定期で「本屋」を始めたというのは、すごく面白い。紙の本屋さんほど、未知の出会いにあふれた場所はない。
本書の後半には、大人になってから心理学を学んだ11名のインタビューが載っている。中には60歳で勉強を始めて臨床心理士の資格を取得し、カウンセリングルームを開かれた方もいて、何かを始めるのに遅すぎることはないのだなぁと感じた。個人的には、インタビューするのは半分の人数でもいいから、一人一人のエピソードをもう少し掘り下げて読みたかった。
心理学に限らず、大人になってから何かを学びたい、自分の世界を広げたいと考えている人の背中を押してくれる一冊だった。