大竹裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よかった
タイトルはなかなか仰々しいが…。
まず、ルワンダの内戦について、あまりにも過酷な状況が書かれており、恥ずかしながら全く知らなかった。
この本の前に「地球星人」という、なんとも非倫理的なエグい本を架空の物語として読んだのだけれど、現実の地球でまさに(多かれ少なかれ)同じようなことが起きていた、という事実にまず萎える。
話は戻り、そういった過酷な状況、過酷な世界をその土地の人たちは、どう生き延びてきたのか、生き延びているのか、というルポタージュ。
二つ興味深かった。
一つは、過去を物語り、自分のライフストーリーに組み込むことでトラウマ・ケアをするという考え方は、西洋の精神分析学 -
Posted by ブクログ
ルワンダのツチ族を標的としたジェノサイド、国際的にもよく知られているが、その後に起こったアバチェンゲジ紛争などは私は全く知らなかった。それはルワンダの一般市民(フツ族、ツチ族)にとってとても酷い状況だったようで、多くの家族や友人を失ったにもかかわらず、現政府の統治下ではその話をすることも命の危険が及ぶような状況とのこと。そのようなかで、人々がどうやって前向きに今を生きれるようになってきたかが詳細に記されている。心の傷を癒す方法はその土地の文化や風習によって異なり、欧米のPTSDに対する手法が全ての地域に当てはならないことがわかってきた。それは日本においてもそうだと思う。ルワンダの市民らは最終的