アンドレイ・クルコフのレビュー一覧

  • ペンギンの憂鬱
    ソ連崩壊後のウクライナが舞台
    翻訳本ですが、読みやすい文体です
    薄暗い雰囲気の世の中に、売れない小説家と鬱病のペンギン、知り合いから預かった子供。
    疑似的な家族と追悼記事の仕事
    なんとも不思議な設定ですが、読後はウクライナの複雑な歴史について知りたくなります。
    鬱病のペンギン、その後どうなったんだろ...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    2004年初版。ロシア語の翻訳作品。翻訳本の難解さは、あまり感じません。読みやすかった。でも、内容の鬱々とした感じを、もっと出してくれたら良いのになあという感じも持ちました。ソビエト連邦が崩壊して独立したウクライナが舞台です。異文化を強く意識しました。コーヒーとお酒を合わせて飲むなど。ミステリー小説...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    ウクライナ人の作家
    1961年生まれで同い年で親近感あり
    彼女がいなくなったがペンギン、知り合い野瀬娘、
    ベビーシッターと家族が増えて行くが最後はまた一人に?
    ペンギン学者の遺言で家に放火、これはいけない
    月末は自分の死亡記事が書かれる
  • ペンギンの憂鬱
    これは決してハリー・ポッター的な話ではないし、ペンギンというのはヘドウィグではない。

    なぜそんなことを言うかというと、はっきり言って、翻訳が、ハリー・ポッターというか、児童書っぽいからだ。
    もともとの小説のテーマというか、雰囲気にあっておらず、小説そのものの方向性が変わってしまっている。
    例えば、...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    現代ロシア文学に触れたのはこれが初めてで、おもしろいテーマに沿って読んでいくといつの間にか、あ、そういう話?とわりとすんなり受け入れられた。
  • ペンギンの憂鬱
    本屋さんで待ち合わせ中に寺田順三さん?の表紙に惹かれて読み始め、試し読みで終わるはずが続きが気になって買って帰ってしまった。
    最初は寝る前も読み進めたくて読んでいたけど、途中から今のウクライナの現状と小説のストーリーが心をもやもやとさせ続きが気になるけれど眠る前は読めない心境の展開に。
    最後は落語の...続きを読む
  • ウクライナ日記 国民的作家が綴った祖国激動の155日
    ウクライナに住む作家が書いた、2013年11月21日から2014年4月24日までの日記。

    ウクライナの首都はキエフ。(バレエで有名ですね)
    チェルノブイリとか、クリミア半島とか、そのくらいしか知りません。
    ヤルタ会談の行われたヤルタも、クリミア半島にある地名です。

    元々ウクライナはキエフを中心と...続きを読む
  • 侵略日記
    権力者は歴史を仕立て上げる。それに対して私的な日記は真実をとどめうる。ウクライナ侵攻の2ヶ月前から、侵攻後5ヶ月の記録。侵攻直後の混乱と緊迫感から、少しずつ緊張が緩んでいって戦争に慣れていき、キーウに戻る人も増えていくウクライナの様子が内側から描かれている。
    ロシア語話者であった著者クルコフは、ロシ...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    初めから終わりまで薄暗く、不穏であり、春の陽射しのように温かくありながらも、常に冷気が優しく吹いているような小説でした。

    このあと、彼らはどうなったのか?
    そんなふうに思わせる小説、僕は好きです。
  • ペンギンの憂鬱
    面白い。
    村上春樹風のカフカ、あるいはカフカ風の村上春樹でもいいけど。
    (ブラック)ユーモアあふれる名品。
  • ウクライナ日記 国民的作家が綴った祖国激動の155日
    2014に起きたマイダン革命からの日常を描いたものになっています。
    今のウクライナ戦争のきっかけにもなった出来事です。
    正直、よんで一部しっくりこないことが多い(おそらくウクライナの文化的や政治背景を知らないかもしれませんが…)
    市民の視点でえがいているので、心情などの描写など独特なものでした。
    ...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    異国情緒ある静かで不穏でダークなミステリー。映画を観てるみたいだった。
    政治としてのロシアは到底許されないけれど、文学芸術に罪はないと思って、ロシア語文学を読んでみたくなった。作者はウクライナ人で、ロシア語で執筆されている。
  • ペンギンの憂鬱
    憂鬱症のペンギンを飼う作家の男。これといった希望もなく、なんだか曇天のイメージ。国家を揺るがす陰謀?に巻き込まれるのに気が付かない。気づこうとしない。偶然が重なってできた疑似家族を守るため?でも心許すのはペンギンだけ。ペンギンはどうかわからないけど。少しだけミステリ。最後まで曇天。でもなんか惹きつけ...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    奇妙な物語だった。ストーリーに抑揚は感じさせず、憂鬱症のペンギンのほか、追悼文、複数の知り合いの死去、葬式参列のバイトといった死に関わるものが扱われているせいか全体的に陰鬱な雰囲気となっている。そこに挟まる幼児や食事とコーヒー、性の描写などの生的なものの描写が対比となっている印象だった。最後は自暴自...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    始終空気が重かった、少し希望が見えたと思ったら絶望に通ずる道だった。でも救いはあった。
    外国文学なので登場人物の考え方が予想外だった。
    カバーストーリーに重要なことは真実味より事件が起きたことを仕方がないと誘導することだと思った。

  • ウクライナ日記 国民的作家が綴った祖国激動の155日
    2022年2月に読み始めたのは、同年2月24日に勃発したロシアによるウクライナ侵攻が理由だが、紛争ははるか8年前から続いているわけである。本書はアンドレイ・クルコフによる日記形式のノンフィクション。2014年のクリミア併合の前後におけるウクライナの情勢を、小説家の目線で伝える。

    ひとつの国の歴史を...続きを読む
  • ペンギンの憂鬱
    ソ連崩壊直後のウクライナ。動物園から譲り受けたペンギンと暮らす無名作家ヴィクトル。彼は存命中の著名人の死亡記事を書く事になる。書かれた人は次々と不審な死をとげ、彼自身も危険な状況に追い込まれていく。最後のオチが良い。
    非人道的状況がはやく終わりますように。
  • ペンギンの憂鬱
    旧ソ連崩壊後の、なんだか不気味な時代のお話。
    小説家のヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らしているが‥‥
    ラストはとても良かった。
    銃や殺し屋が登場したりと、当時のウクライナの治安の悪さというか不安定さの様なものが窺えた。