清水文雄のレビュー一覧

  • 和泉式部日記

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    彼女の歌をみて、やりきれない、ひとの性をみた。
    自分といふものをひと一倍頼みにしながら、その実、誰かを求めずにはいられない弱さを同時に抱へて生きてゐる。それは、生れてきてしまつた以上、避けられないこと。ひとは、さうあることをやめられない。自分以外を生きることも、自分以外になることも、できない。
    哀しいままでゐることも、幸福だけでゐることもできない。どんなに悲しくても、喜びはやつて來てしまふ。幸せであることは、もう別れが始つてゐるといふことでもある。明けない夜がないといふことは、希望でもあるが、同時にどうにもならない、ひとの在り方への絶望だ。
    夢よりはかなき世といふのは、単なる男女の仲だけではな

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    2018年04月14日
  • 和泉式部日記

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    中古文学を読むのは久しぶりなので
    意味を理解するのに骨が折れました。

    文章の美しさは中古文学が素晴らしいと思いますが、
    読みやすさは中世以降の文章が読みやすいです。

    冷泉院の第三皇子である弾正尹為尊親王と死別し
    その弟である第四皇子、太宰帥敦道親王(帥の宮)との
    恋の始まりから同居までを記した日記です。

    日記とはいっても歌物語的な
    自伝的小説といってもよい内容です。

    和泉式部はふとした切っ掛けから
    帥の宮と恋仲になります。

    他の男性とも関係を結んでしまう
    和泉式部を独占したくなった帥の宮は
    自邸の南院に和泉式部を引き取り
    同居を始めます。
    南院には正妻である
    小一条大納言藤原済時の中

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    2009年10月07日
  • 和泉式部日記

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    和泉式部は私が憧れる女流歌人ベスト3に必ずランキングです。他の二人は額田女王と与謝野晶子。3人に共通しているのは、世間の批評を気にせず、自由奔放に熱い愛を語るってとこかな。カッコいいな。

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    2009年10月04日
  • 和泉式部日記

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    4003001710 134p 2005・4・5 63刷
    ○本格的に古文を勉強するにはもってこいの教材でしょう。
    ❌解説は少しありますが、口語訳がありません。
    古文に普段から触れてなければ口語訳を側に置いて読みましょう。

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    2015年03月17日