ちょうど2年ほど前の2022年11月にChatGPTが登場した。初めて利用した時、とても驚いたのを思い出す。でも、しばらく使うと、必ずしも適切な回答が返るわけではないことに気付く。聞き方を工夫すれば改善することもあるが、具体的にどうすれば良いかは曖昧な感じ。そんなモヤモヤの解消に一役買ってくれるかもしれないと思い、読んでみた。
最近、AIという言葉を聞かない日はない。AI技術を利用した製品・サービスも身近なものになってきている。でも、その仕組みや本質を自分は良く理解できていない。AI技術の開発者ではないので詳細に理解する必要はないが、こういった技術動向はウォッチしていきたい。どんどん進化する新技術に乗り遅れないようにしたい。そして、世の中がどう変わっていくのかを見ていきたい。
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・3〜5章で「⚪︎⚪︎パターン」という名称のプロンプトパターンが多数登場する。見覚えのあるものもちらほらあるが、その意図するところや本質が丁寧に述べられているのが良かった。でも、これだけ多数のテクニックが考案されている中、適切にそれらを駆使できる気はしない。いずれ、AI側が人間に歩み寄ってくれるようになるのか?
・生成AIから良い回答を得るには適切なプロンプトが必要であり、大雑把な質問には抽象的な答えしか返らない。でも、考えてみるとこれは人間相手でも同じだ。人間であれば、相手とのこれまでの関係性や置かれた状況といった暗黙の情報が与えられるが、AIにはそれがないため、より際立ってしまう。誰かに依頼・伝達する時など日常生活を顧みてしまう。
・「6章 AIエージェントと社会」が面白かった。SFのような未来が近くまで来ているのかもしれない。以下、引用。
『私たち人間は、言語生成タスクをこれからますますAIエージェントに委譲するようになっていくだろう。それと同時に、私たちはAIエージェントを実環境やタスクと繋ぐためのインタフェース的な存在になっていく。私たちはAIエージェントの応答に承認を与えることで、AIエージェントが生成不能な「私たちの世界」にまつわる新しい情報を提供する。ここでの「承認」とは、AIエージェントが生成・補完したテキストやプログラムコードにOKを与えるEnterキーの一押しかもしれないし、趣向を凝らしたプロンプトの入力かもしれないし、AIエージェントとの他愛もない日常会話かもしれない。』