坂本幸男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前三輪明宏の本を読んで「法華経」を読みたいと思っていた。
そのさらに前に安岡正篤の本で、読むことを薦めていた。
口語訳を読むことが精一杯だったが、そのエッセンスは吸収できた。
と思いたい。
正直、これは!という文章はない。それはいままでの読書で知識として知ってはいたものが多い。
情報としては皮膚感覚でわかっていたこと。
それを改めて意識させるツール=古典(仏典)である。
昨今の自己啓発本のような即効性はないが、じわじわ味わい深い。
「激しい欲望の生ずることが苦悩の起源である」激しい欲望を滅するために、汝らは常に執着してはならぬ。(p205)
一切のものの本質がないこと(空)と、一切のも -
Posted by ブクログ
サッダルマ=プンダリーカ(正しい教えの白蓮)というのは約二千年前に成立した経典だといわれる。
舎利弗(しゃりほつ)は仏の言葉を疑い、悪魔が仏に化けて自分を惑わしているのかと疑い、仏はそれを見て「舎利弗は未来世に仏陀となる」という預言をした。
舎利弗はそれを信じて無邪気に喜んだ。
そこで仏はこれについての譬え話をした。
「長者は炎に包まれた朽ちた家にいる子供たちを救おうとして、鹿の車等の現世利益で子供達を連れ出した。」
舎利弗は本当に鹿の車等の現世利益を与えなかったとしても、その長者の行いは間違ってはいないと思った。
法華経に出てくる諸々の功徳というのは、そんなもの(現世利益という報酬)に囚われ