ペク・オニュのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「ユ・ウォン」は主人公である高校2年生の女の子の名前。
12年前の火災事故の奇跡の生存者として
誰もが知ってる有名人。
12年前、保育園にユウォンを迎えに行ったあと一緒にお昼寝をしていた高校生の姉とウォン。ところが上の階の12階に住むおじいさんがベランダで吸っていたタバコの燃え殻が、11階のユウォンの家のベランダに落ちて火種となり火災が発生。
気付いた時には逃げ場もなく、姉は炎に包まれながらも幼い妹を助けるために布団でぐるぐる巻きにして11階のベランダから落としたあと、亡くなってしまう。
そしてマンションの11階から落下する布団の固まりを全身で受け止めた40代のおじさん。
トラック運転手だ -
Posted by ブクログ
ユ・ウォは幼いころ、自宅が火事になり姉に布団にくるまれ11階から投げ落とされ、下にいた男性に受け止められて一命をとりとめた。
その時、姉は死亡、受け止めた男性は足をけがして後遺症が残る。そんな事件の生き残りとして、ずっと世間からは注目され、英雄化された姉と男性を引きずり、生きにくさを感じていた。
そんな中、一人の学生と知り合い、自分とは違うものを感じて、やっと心を開ける友達ができたと喜ぶが・・・
話は思わぬ展開に向かう。
子供のひとりを亡くし、一人はそのおかげで助かったその両親の心情も複雑で、亡くなった子供ばかりを考えるのは生き残った子供に対してかわいそうだし、亡くなった子供はさらにかわいそう -
Posted by ブクログ
ネタバレ暗黙のルールに触れたような作品。
「この状況に於いてどうすべきかは実質選択の余地はない」話を人生というスケールで描かれている。
善意の押し付けなど恩返しを誘導させることは現実にもある。
生きてるだけで常にそんなことを考えさせられるのは辛い。
両親やシナ姉さんはウォンを好きでいるようで、そこを通して姉を見る。
見返りを求めない間柄でもウォンを見ていない。
慎んで生きてなくてはいけないウォンであるべきだと強制されている。
つまりそれはウォンではない。おじさんに落下したあの日にウォンは死んでいる。
そんな中、自分の中の姉や事故を抜きにして、感情を表していくシーンはとても良かった。
悪い風にも