浜口稔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1930年に出版されたSF小説。
本作は広大なスケールで語られる人類の物語。20億年にわたって18期(ちなみに私たちが生きている今の人類が第1期)という広大すぎるロングスケールで描かれる人類の変異と文明の興亡を繰り返す姿が描かれていく。
結局は赤色超巨星化する太陽に伴って地球もろとも人類は絶滅してしまうのだが、最後の人類の一人が私たち現行人類にそれまでの歴史を語り聞かせるというスタイルで語られていく。
第一期人類の部分では、今後の世界がどういう状況、社会に陥り、どうして第一期人類が滅びるのかがまず最初に語られる。
1930年代当時だとまだ核兵器が利用される前ではあるが、核エネルギーが開発さ -
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Posted by ブクログ
ネタバレごく一般的な夫として生きていた主人公が突然肉体を離れて、意識だけで宇宙に飛び立ってしまう――そこからの果てしない時の流れは壮大で遠大であり、次第に自分の想像力がついてこなくなる。理解力が及ばない点も多くあったので、ちゃんと読めたかどうかは怪しい。特に「神霊」というものを理解するのが難しい。
人類にもいろんな人類がいるという描写が興味深かった。中には生理的な嫌悪を感じるものもあり、自分がどこまで許容してどれほどの傲慢さを持っているかに気付かされたりした。
さまざまな人類のさまざまな戦争をずっと見ていたら、頭がおかしくなってしまいそうだ。
主人公が星から星へと飛び回るさまは、まるで神の視点みたいだ -
Posted by ブクログ
オラフ・ステープルドンの代表作。以前読んだ『シリウス』が良かったので、新訳が発刊されたこのタイミングで手に取ってみることに。
「肉体を離脱した主人公は、時間と空間を超え、宇宙の彼方へと探索の旅に出る。訪れた世界で出会った独自の進化を遂げた奇妙な人類と諸文明の興亡、宇宙の生命の生成と流転を、壮大なスケールと驚くべきイマジネーションで描いた幻想の宇宙誌。」(本書裏表紙のあらすじまま。)
幻想世界の宇宙をひたすらに描写したSFファンタジー。難解な上にテキスト量はかなりのボリュームなので、読み切るだけでも大変な内容。とりあえずでも読み切ることが出来たそこのあなた!・・・自分を褒めてあげましょう。(