川口穣のレビュー一覧
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特務機関NERVとはなんなのか?
誕生から紆余曲折、制作者の想いや葛藤などが、丁寧に綴られたドキュメンタリー本。
ツイッター上でよく見かけていた特務機関NERVのアカウント。
災害の情報を淡々と更新するこのアカウントは、一体なんなんだろう?
エヴァのファンが動かしているアカウントなんだろうけど。
と、あまりTwitterを使ってない私でも聞いたことがある「特務機関NERV」
NERVとは庵野秀明監督の代表作、新世紀エヴァンゲリヲンに出てくる組織名。
特務機関NERVは、ちゃんと公式の許可を持って「NERV」という名前を名乗っているそうです。
ただの防災botかと思っていたのですが、
そ -
Posted by ブクログ
エヴァのファンによるツイッター上の遊びから出発して今や日本屈指の防災情報アカウント、さらに防災アプリを提供する企業に成長した特務機関NERV(ゲヒルン株式会社)の舞台裏を取材した一冊。自分も2011年頃にあのアカウントを初めて知った時は「何だこれ?怪しいな…」と思ってたなぁw社長の石森氏が経営よりも理念や技術力に強みを持つタイプということもあって資金調達や事業化、買収劇といったベンチャー創業物語ではなく「なぜ防災事業に取り組むのか?」というドラマが軸に据えられている。その熱意と実行力にはITエンジニアの端くれとして敬意しかありません。それにしてもこうして改めて振り返ると、あらゆる出会いのタイミ
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Posted by ブクログ
めっちゃ読み応えがあって面白かった。特務機関NERVのTwitterの存在は知ってたけど、真面目なアカウントってことはそもそも知らんかったけど、この本きっかけにインストールはしておいた。
社長の石森さんの防災にかける熱意がすごくストレートに伝わってきて、そもそもの意識が低い自分としては反省して、いざという時に自分で判断して逃げれるようにしとかなアカンと思う。
ちょうど会社の研修で正常性バイアスの話もあったし、かなりドンピシャでこの本に出会ったな。
あとはシステムを作る人間の端くれとして、カラーバリアフリーの考えって今まで持ったことがなかったから、次世の中に出るようなシステムを作ることがあれば -
Posted by ブクログ
自分も情報発信に携わる身として、災害大国日本における「いまなすべき最優先のことは何か?」を見極めることのむずかしさは日々感じています。伝え方なのか、伝える技術なのか、どこで伝えるのか…Twitterからアプリへとプラットフォームを変えた経緯も読んで納得です。140文字の裏にある途方も無い努力と、出会いを引き寄せて巻き込む力、石森さんの飽くなき探究心、そしてそんな石森さんの少年期に自由を与え、あたたかく見守ったご両親の教育方針、いろんな要素が結実したのが現在の姿だと思います。
そして、最後の伯母さんのお写真には涙してしまいました。
これからのご活躍も楽しみです。 -
Posted by ブクログ
新世紀エヴァンゲリオンに登場する特務機関NERVのロゴを使用したTwitterの防災アカウントの運用秘話及び防災アプリの開発記録を取材したもので、災害情報の正確さと迅速さが好評な特務機関NERVの「中の人」に迫った書籍である。
特務機関NERVに対して「災害情報は正確かつ迅速だけど、どんな運営体制なのか不明だからいまいち信用できない」という人もいるかもしれない。しかし、本書を読めば、運営の徹底した防災意識とそれを実現するための高い技術力、そして、行政(気象庁等)と連携した信頼性の高いデータを用いて運営されていることがわかる。さらに、NERVの提供する情報は災害が発生した際に「自分で対処する」