若井克子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東大教授で脳外科医の若井普氏の妻による手記。若井教授は有名な脳外科医だったが、50歳代で若年性アルツハイマーを発症し早期退職する。その後、自らの病気を公表し、講演活動を行うが徐々に病気が進行して寝たきりになってしまう。この本は長年、彼の様子を見てきた妻によるアルツハイマーの病状を追った手記となっている。 脳外科医がアルツハイマーを患ったという話は、以前に聞いたことがあり、この人のことかと思って読んでみた。徐々に病状が現れて、自分自身の意思と行動が一致しなくなっている様子や家族との関わり方の変化がよくわかる。 脳外科で最先端の医療を行う優秀な先生でも、病気とは無縁ではない。アルツハイマー病は、本
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Posted by ブクログ
元脳神経外科医の若井晋さんが、漢字が書けなくなってきた、言葉がでなくなってきた、ATMの操作ができなくなった…などの症状からアルツハイマー型認知症を疑うのが54歳の頃…。なぜ、どうして自分が…まだ、大丈夫じゃないか…葛藤しつつも、若年性アルツハイマーの診断を受け、退職し沖縄に移住する…。その後生活の場を変えながらも、講演活動なども行っていたが、病は進行し寝たきりになって在宅での療養生活に…。最期は肺炎を起こし病院で余命僅かと宣告を受け、コロナ禍ということもあって家族で看取るために退院、穏やかな最期を迎えた…享年75歳。若井晋さんの妻である克子さんが、夫の生活歴や、本人の状態、介護の状況などを
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Posted by ブクログ
脳神経外科を専門にしていた人が自分がアルツハイマーではないかと疑う。
漢字が書けなくなっていき、言葉もだんだん失われていき、これまで当たり前のようにできたことができなくなっていく。
どれだけ恐ろしく、受け入れるのに勇気が必要だっただろう。
想像するだけで呼吸が浅くなってしまう。
講演会でアルツハイマーになったことの意味を問われた時の若井先生の言葉(P159)
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私がアルツハイマーになったということが、自分にとって最初は「何でだ」と思っていました。けれども私は私であることがやっとわかった。そこに至るまでに相当格闘したわけですけど。
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病気になっても自分