田中洋美のレビュー一覧

  • 国語をめぐる冒険

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    面白かった。二章の歌占の話や、三章の物語の裏を読む読み方が、正当な読みの際ぎりぎりを攻めるテクスト論の限界って感じ。歌占はむしろ自分に引きつける点でアウトかもしれないけれど、テクストを自分のものとしてあそぶのは面白い。

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    2022年05月04日
  • 国語をめぐる冒険

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    山月記、走れメロス、
    そんなふうにも読めるのか!
    普段の授業では、オモテの読み方しかしないから、
    ウラの読み方、新鮮だったなあ。
    しかも、有難かったのは、
    授業でやるオモテの読み方も尊重してくれているところ。

    文学を受験で扱うのは難しい。
    でも、文学を授業で扱うのは、やっぱり意義があると私も思います。

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    2022年02月04日
  • 国語をめぐる冒険

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    国語に関する本は多くの数があるが、この本は出版が2021年8月とあり、その中でも新しい本である。英語を学ぶべき、という風潮は日本の社会に、とりわけ若手の社会ではとても力のあるものとなっている。そんな「当たり前」を打破するにはもってこいの本。

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    2021年11月19日
  • 国語をめぐる冒険

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    偶然にも、同じく、ジュニア新書の『読むという冒険 イギリス児童文学』と同時期に読む。
    こちらは五人の著者による共著。ゆえに、やや語りがとっちらかっているが、国語と中高生をつなぐ新書を読んだのは久しぶりなので、新鮮に感じた。
    1章…導入にふさわしく、軽くて楽しく読みやすい。
    2章…突然の占いの話。和歌占いの世界って、タロットカードなんかと同じですね。
    3章…メロスおよび、みんな大好き山月記。著者の隠したいものとは。まさに国語の授業です。
    4章…中高生への文を作るテクニック講座。なんの説明もなく、さくらももこのエッセイの一部を読んでからの解説。わかりやすい。読みやすい文、印象に残る文、共感しやすい

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    2022年08月31日
  • 国語をめぐる冒険

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    国語の専門家が一章ずつ分担したものだが,それぞれが「冒険」というキーワードで関連付けられている.国語の夢を説く本である.
    国語は役に立つ良い学科だというのが全体としての主張であるが,あまりにも国語や小説や文学の「副次的」効果を強調しすぎているように感じた.
    心を知るための学問は国語だけではない.心理学もある.
    生き方を知るための学問は国語だけではない.哲学もそうだし,物理学や数学でさえ,そういう側面を持っている.
    書かれていないことを推測するのは可能であるが,それが正しいという保証はない.
    古典の価値を認めたとしても,古文・漢文の価値はそれに劣る.必要な人が学べば良い.全員が必須だというのであ

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    2021年08月30日