原貫太のレビュー一覧
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紙の書籍にて。
読んでいて心がざわざわする、そんな本にたまに出会う。
この本もまさにそんな1冊。
アフリカで社会貢献活動をする著者から見たSDGs。
「私たちの未来を最も脅かすものは、無関心である」
という環境保護活動家ジェーン・グドール氏の言葉を引用して、アフリカのファクトフルネスとともに社会問題を「問題」として「認知」させてくれる。
衣服、肉食、スマートフォンといった自分の身近な毎日の行動が、巡り巡って発展途上国にどんな影響を与えているか。
事実を「知ってしまった」以上、関心を持ち続けられるのか?無視してしまうのか?
私たちは選択を迫られることとなる。 -
Posted by ブクログ
企業の取り組みがメディアで取り上げられたり、学校の宿題でも関係することについての作文の宿題が出たりと、身近な課題となっているSDGs。
これからの世界を生きていくためには考えなくてはならない重要な課題なのだけれど、この本に痛いほど、いかに自分が本質を知らないかを知らされました。
経済発展だけでなく、環境や社会が抱える問題にもバランスよく取り組み、その根本的な解決によって世界を持続させようという17個の目標が設定されましたが、解決すべき問題の本質がわからないと具体的に何をするべきかわからず、おそらく多くの人にとってどこか他人事感があるのではないかと思います。
この本を読むと、見えない -
Posted by ブクログ
SDGs
牛肉1kg穀物12kg
豚肉1kg穀物6kg
鶏肉1kg穀物4kg
穀物消費は8割弱が飼料、かたや7億弱の人口が飢餓。
穀物1kgに水1800l
Tシャツ一枚に水2700l
輸入する品物の製造で予め消費された水はバーチャルな水の輸入。
資源があると、狙われ搾取される。資源の生む富は寡占され、資源に甘えて産業発展せず、貧困がほうちされる。
善意の寄附は産業発展の妨げだが、寄付されることで生まれる仕事もある。
いまや生活必需品となりつつあるスマートデバイスに必要なレアメタルのために、児童労働と現地コミュニティ破壊のための性暴力が現在進行形で行われている。
多産なのは労働力と死 -
Posted by ブクログ
☆先進国で集められた大量の古着は、その多くが、国外に輸出されている。
2016年、アメリカ:75万トン. ドイツ:50万トン、イギリス35万トン、日本:24万トン。
☆東アフリカ共同帯(ケニア、ウガンダ、タンザニア)古着屋や靴の輸入額は1億5100万ドル以上(2015年)
☆売れなかった古着は最終的にアフリカにて埋め立てへ流れる。このことを受けてアフリカの国々では自国の繊維産業を盛り上げるために輸入をSTOPしようとし、2016年に、国外から輸入される古着に高い関税を段階的に引き上げ2019年を目安禁止しようした。しかし、自由貿易協定に反するとアメリカが反発。それはなぜか。アメリカで古着に従事 -
Posted by ブクログ
SDGsの主要なトピックをピックアップしながら、読者に対して問題を提示する本。
意識する必要があるのは大きく分けて以下の3つの視点。
◯遠く離れた国で起きている貧困や紛争が日本に暮らす私たちとも無関係ではなく、むしろ私たちがその原因を作り出していることがあることを理解すること。
◯普段私たちが着る服や口にする食べ物は、いったいどこで誰がどのように生産し、社会や環境にどのような負荷をかけているのかを考えること。
◯私たちが当たり前のように享受してきた「便利な生活」というのは、途上国の貧しい人たちや地球環境の「犠牲」の上に成り立っている事実があることを理解すること。
これらの視点をもって、初め -
Posted by ブクログ
非常に分かりやすい良本。「世界を正しく見るために、事実ときちんと向き合え」この姿勢こそが大事なのだ。
数年前の大ベストセラー書籍「FACTFULNESS」(ファクトフルネス)に通じるものがあった。
昨今の「SDGs」という言葉に踊らされず、きちんと足元を見ることは本当に大事だと思う。
しかしながら、今の社会では、情報が洪水のように溢れている。
正しい情報を取捨選択しようにも、それを見極めるのは相当に難しい。
その審美眼を磨けということだと思うが、簡単な話ではない。
当然ある一定の知識力が必要だと思う。
しかしそれこそ情報は溢れるくらい流れてくるのだから、必要な知識力がどれぐらい備わっていれば充