佐藤慧のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
だれにでも読みやすく書かれています。
岩手県岩泉町で山地酪農(やまちらくのう)をされている『なかほら牧場』の中洞さんが牛にとっても人にとっても自然な酪農を目指し、山での放牧を行う山地酪農を定着させるまでのお話です。
これを読んでとても衝撃を受けました。
今まで何も考えず、私たちが飲んできた牛乳、そしてその牛乳を搾られる牛の暮らし、このままで大丈夫かな、と不安になりました。
人間でもそうですが、母親の食べ物によって母乳の味が変わり、脂肪分を多く含む食事をとる母親の母乳はドロッとしていて、魚や野菜を中心の食生活をおくる母親からは後味すっきりな母乳が出るので、本来牛が食べている草ではなく、飼料を -
Posted by ブクログ
フォトジャーナリストの佐藤慧が、2014年の夏から3年にわたり通って取材した牧場について書いた。牧場は、中洞正さんが経営する宮城県泉町にある「なかほら牧場」。この牧場は、放牧酪農の中でも山で放牧する山地酪農を行っている。
中洞さんの子どもの頃、生活の中に牛が当たり前にいた事、その頃から牛飼いになりたいと思っていた事、それから数々の苦難を乗り越えて、現在の形になったことを描いている。「中洞正物語」と言っても差し支えなさそうな本。
中洞さんの不屈の精神には驚かされる。自分が常識より自分を信じることが出来るのかを問われる。
食のこと、家畜のこと、世間、常識など考えさせられた。
また、この本を読んで、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ岩手県岩泉町にある「なかほら牧場」。牧場主の中洞正(なかほらだたし)さんは、幼い頃から牛を普通に飼って生活してきて、大人になったら牛飼いになると決めていた。ほとんどの友達が成長するにつれ都会に出ていき牛飼いになる夢など持たなくなってからも、中洞さんは牛のことしか考えていなかった。16歳で、埼玉の牧場で近代酪農を学びました。牛飼いに勉強はいらないと思ってきた中洞さんだったが、高校・大学で酪農を学ぶ事にしました。
近代農業を学び、最先端の酪農をしようと意気込んだのですが、効率的に、牛をモノのように扱う近代農業に疑問もあった。そんな時、山地酪農を知り、これこそ自分が本当に求めていた牛と一緒に幸せに暮