七瀬八のレビュー一覧
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無料版購入済み
物語の構成、表現、キャラクター、すごくよく練られていて、久しぶりにすごい作品で出会えたと思えました。主人公の金魚やお金、作文、そういった要素がとてもうまく組み合わさっている作品だと思います。キャラクターも、みんな一癖ありますが、全員性根はいい人で、そこもまた優しくていいなと思いました。
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ネタバレ 購入済み
良作でした
何不自由ない生活を送ることの大変さ。
みんな平気そうな顔して、水面下ではバタバタ藻搔きながら生きてる。
ライオンがジャッカルの仔を育てる話だって現実にある。
それくらい他所から見たら歪な2人だった。
苦しくて、嬉しくて。
まーーーーーこんなうまくいく話なんか、本当無いですけどね!
女の子が恋愛感情植え付けられて、共依存のトラウマになって可哀想な話になるのが現実。
小学校高学年の子が風呂入ってなくて、毎日同じ服着てたらイジメられてます。
普通に教師から面談され児相に相談されてます。
カースト上位っぽい子があんなに優しく話しかけるなんてナイナイ。
都心住みで、小学校の頃クラス内の貧富の差が歴然としてましたが、やっぱりそういう子は卒業まで敬遠されていましたしね。スミレちゃんみたいに、まず恵まれてる子が話しかけることはない、お互い分かり合えないのを本能でわかってる。
フィクションの世界らしく綺麗で素敵な話でした。
人間関係に問題ありな人がこれみて、見知らぬ女の子に夢みない事を祈ります。
現実に戻れよ。こんな現金持った大人好みのカモネギな女の子はいないからな。
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Posted by ブクログ
他者との繋がりをお金に頼ってきた本作。その最終巻で描かれたのは愛情ばかりだったような
19話で明かされた春乃の過去
凛子との生活を続けさせたあの大金が何処から来たのかと訝しんでいたけど、そういった由来が有りましたか
会った事もない孫と祖母。愛情を受けられなかった少年、派手好きな高齢女性
妙としか言いようのない組み合わせなのだけど、春乃は千代子の下にて愛情の一端に触れられたわけだ
それでも自分の全てを愛情で満たす事は叶わなかった。特に育ちの途中で千代子が亡くなったという点も大きいのだろうけど、最大の理由はその生活の中で彼が誰かに与える愛を知る事が出来なかったからなのかもしれない
だとしたら、凛子の為にお金を使っている今の生活は春乃にとって新たな愛と形容できるのだろうけど、そのタイミングで凛子の母親が帰ってきますか……
母親が帰って来るのがあの誕生日より前だったら凛子の反応は違っていたかもしれない。でもあの日に凛子を避けた母を凛子は許さず、縋る相手を春乃と定めてしまった。凛子と春乃の生活がどうしようもなく間違っていてそこには空虚しかなくても凛子は母を捨てて生きていくと決めてしまった
春乃が以前のように相手の願いを叶えるだけの虚無であれば、春乃は凛子の願いに応えたのだろうけど、今の春乃は凛子との生活によって愛を知りつつ有る人間。だから凛子の言葉に反して、そして自身を警戒する凛子母に対して二人を取り持とうとするわけだ
凛子の母が語る親から受けた毒の話
自分がそういったものしか向けられた経験しかないから、子に向ける愛に確信が持てない。温かな家庭や穏やかな母娘を知らないから、自分が居なくなった後の家から香る『普通』に怯える
凛子母はその境遇のせいも有るけど、とても弱い人間だった。以前のままでは凛子と二人暮らしなんて無理だったろうね
その意味で言えば、凛子母が回復し自分を見つめ直すまでの時間稼ぎとして春乃は機能したと言えるのかも。ヒモとして養われた春乃の存在は本当の幸せに凛子が手を伸ばすまでを繋ぐ紐となった
だから母から逃げようとする凛子に春乃が掛ける言葉は決まっている。次は一度は捨てた母親と凛子が向き合う番
親から毒を与えて育てられた凛子母が凛子に与えた孤独は毒となった。それを変える為に春乃が凛子に与えた空虚も毒だった。
そうして毒ばかり与えられた凛子がそれでも追い詰められた時に示したのは愛だと言えるんだろうなぁ…
愛を知らず毒に自身を浸した者達を前に凛子が示した諦めきれない愛への渇望。それに触れられたからこそ春乃は凛子の愛を手放す事が出来て、そして凛子も春乃の愛に拠って母と向き合おうと思えたのだろうな
第一話から描かれてきた未来の凛子の笑顔、それを向けている相手がスレミとは予想外だったなぁ。ストレートに母親でも良かったかもしれないけど、スミレがこの役に在る事で凛子は普通の家族だけでなく、普通の友達も得られたのだと判るね
諸々の描写で示されているように未来の凛子は充分幸せを手にしている。それでも春乃との再会を願う。それが俗な理由でも恩返しがしたいから等の理由ではなく、凛子も春乃の幸せを願えるようになったからというのは良いね
そうして互いの幸福を『普通』の日常の中で願い合えるようになった二人だからこそ、クライマックスにとても幸福な光景を描けたのかもしれないと思うと心が温かい気持ちで満たされてしまうね
本作を読み始めた頃は破滅的な凛子と春乃の生活がどうやって未来の温かな光景に繋がるのかと疑問だったのだけど、こうして完全無欠の幸福を見せられたら降参するしか無いね
読んで良かった、そう思える作品だったよ -
購入済み
女子小学生に飼われるヒモ男という(夢のような)シチュエーションこそ特殊ですが、凛子ちゃんと春乃くんの些細な日常的な交流や、そこから生まれる心の動きが豊かに描写されるのが見どころ。特に背景の描き込みが丁寧でよくキャラクターの心情を表しており、なおかつスッキリした読みやすい画面なので、自然と惹き込まれます。
4巻も丁寧かつテンポよくストーリーが進み、物語的にキレイでしかも暖かいエンディングとなりました。
個人的には春乃ばあちゃんの笑顔が推し。ええばあちゃんや。 -
無料版購入済み
ネグレクト
突然イケメンと同居することになっちゃった!というゆるふわなストーリーかと思えばネグレクトされている子どもとヒモの話だった。現実的な要素もあり、心に響く本になりそう。
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購入済み
好きです
2巻ずっと待ってました!
これから凛子ちゃんと春乃くんの2人がどんな風になっていくのか楽しみ過ぎます。
そして凛子ちゃんが可愛い…
出会いは確かたまたま広告で見つけて読んで面白くて購入でした!広告で大当たり引いた気分です。
3巻も楽しみに待ちたいと思います! -
Posted by ブクログ
こうして心結と春乃の過去エピソードを見ると、どのような人物が春乃との相性が悪くて、どのような人物なら相性が良いのか見えてくるような気がするな
心結は自分が嫌いで自信も無かったから全肯定してくれる春乃を求めた。そうして春乃に溺れていると自分を好きになるきっかけを得られ、実際に変わっていった
その段階で春乃を捨てられたら何の問題もなかったのかもしれないけれど、心結は成長した上でそれでも春乃に溺れ、そして好きになってしまったわけだ
自分は変わったのに春乃がくれるのは自身を嫌いだった時と変わらぬ甘いだけの優しさ。そりゃそんな感情と向き合ったら頭がおかしくなるよなぁ……
だから心結は春乃を突き放すしかなかったわけだけど、そうして自分から突き放せたなら、心結は自分を嫌いだった頃よりずっと強い人間になれていると言えるのだろうな
春乃と別れる際の眩しい笑顔は印象的
こうして春乃と心結のエピソードを見るに、春乃に何かを求め、見返りを得ようとする人間は相性が悪いのだろうなと思ってしまう
凛子が春乃自身に求めているものはない。凛子が求めているのは母の帰宅、それまでの時間稼ぎ。春乃に依存する程に何かを求めていない凛子だからこそ、春乃と一緒に居ても心をおかしくしない
でも、そうした春乃と一緒に居られる凛子はそれはそれでおかしな部分を抱えていると言えるのだろうけど
それが最も明確に出てしまったのがスミレとの交流か
スミレは本当に普通の優しい女の子で、だからこそ異常な生活をしている凛子と判り合えない
あまりにも違う世界に生きている二人。ああして軋轢が生じてしまったなら、修復できず絶縁してしまうかと思いきや……
優しさと強さを持って再び凛子に近づこうとしたスミレは素晴らしいし、春乃の空虚さが逆に凛子に見えていなかったものを教える展開は良いね
凛子とスミレは判り合えたわけではない。それでも共有できる大切なアクセサリーを介して再び友達に戻れた様子には心が温かくなってしまいますよ
そして衝撃の11話……!誕生日パーティーっていう前フリからのアレは予想外にも程があるって!
あそこで凛子の母がテーブルをぐちゃぐちゃにしていたら、まだその心情は理解できるものだったかもしれない。でも、またあの日のようにお金だけ置いて消えるなんて……
でも、置いていった金額が中途半端だったのは財布の中身をぶち撒けただけ?それならそれで凛子母の心情を推察するヒントになりそうだけど……
心が崩壊しかける凛子に突き放された春乃。という展開で、再び春乃が戻ってくるとは思わなかった!
これまでは求められる感情に対して空虚さを伴って返していた春乃。そんな彼が凛子にだけ自分から求めたとは……!
凛子と春乃はそれぞれの目的と心情故に空虚を空虚で埋めるかのような関係に成り掛けていた
凛子は春乃によって母が帰るまでの時間を稼ごうとしている。春乃は凛子に養って貰えればそれで良かった
でも今の春乃は凛子を通して、これまで得られなかったものを得ようとしている。あの春乃が凛子に見返りを求めている
どちらも相手の為にそこに居たわけではなかった。それだけに春乃が自分の意志で戻ってきたラストは高く評価したいし、これまでと違う背景で一緒に暮らす事になった二人のこれからがどのような意味によって色付いていくのか見守りたいね -
Posted by ブクログ
ネタバレうーんなんか心が苦しくなるなあ。でも春乃くんが優しくて救われてる凛子ちゃんだよね。凛子ちゃんの帰りを笑顔で待っていて美味しいご飯を作って時には諭してくれる春乃くんは、ヒモだからお金面ではクズとよばれる側面を持つかもだけどそれ以外で保護者みたいな感じで見たら完璧なんだよなー。、でも時々ふと入る春乃くんの幼少期のコマが過酷で苦しい。凛子ちゃんのバースデーも迎え、また今後も何気ない日々を2人で送ると思うとほっこりはできるかもしれないが、物語の終着点を考えるとなんとも言えないな。終わり方はなんかハッピーエンドではなさそうとか思っちゃうよね
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Posted by ブクログ
小学生女子が成人男性をヒモにするなんて常識的に考えて間違っている……のだけど、そのどうしようもない間違いが凛子の心を救っているという……
この交流がどうしたら冒頭の温かい調理風景に繋がっていくのか、見守って行きたくなる作品だね
突如凛子に訪れた無風の生活を変えるには母が帰ってくるしか無い。そんな望みがない事なんて判っていても縋るしか無い
ここで面白いのはお金の処遇か。凛子にとって縁切りの証明となる大金、それが春乃との縁を繋ぐ依代となっている
お金によって縁を失ったならお金によって縁を取り戻さなければ釣り合いが取れない
普通ならお金を騙し取られて終わるその関係、春乃が予想外の温もりを持っていた事で普通でない関係が普通では無いままに始まってしまうわけだ
母が居なくなった事で生じた埋めようの無い喪失感。普通は家族以外で埋めるなんて不可能
けど二人は普通でない道を選んだ。それにより喪失感が少しずつ埋められていく流れには何とも言えないものがあるね
特に春乃の言動は麻薬のような魔力がある。どうしようもなく間違った存在。けれど彼が発する凛子を全肯定する言葉は無風吹き荒ぶ凛子の心を癒やすものになっているね
序盤では死んだ目をしていた凛子も4話の頃には明るい表情が多くなり、春乃を海浜公園へ連れ出す程に
凛子と春乃の関係はお金が介在した決して温かいとはいえないもの。それでも春乃から受け取った何かをお返ししたいと思える程に凛子は春乃との暮らしに充実感を覚えているのだろうね
そういった意味では凛子に「この生活は間違いだ」と突き付ける人物が現れるのは当然の展開だったのだろうね
ただ、心結は春乃の異常性をも突き付けたのだけど
心結が示すのは現実的解決策。確かに凛子が少しでも幸福を掴もうとするなら警察や児相に相談するのが最も適切
でも、凛子はそんなの欲してないんだよね
帰ってくる筈のない母を待つ為に現状維持、嘘に付き合ってくれる春乃の異常性、もう失ってしまった筈の普通……
春乃が異常であるように凛子も少しだけ異常性に足を踏み込んでいる。でも、その誤りが凛子の心を支えている
どうしようも無い程に間違った空っぽの欺瞞。それでも凛子は春乃を養うと表明した
その間違いは凛子の心を、そして春乃の欠落をどう変えていくのだろうか?