アラン・S・ミラーのレビュー一覧
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んもー。好き。
「入門書」とあるだけあって読みやすいし分かりやすい。(正しくは「分かった気になれる」ですが)日本語訳も平易な単語使用で読む人を選ばない。
「人間ってこんなんよ」と小気味良く話していく。いやでもそんな。。と反論が来そうなら「でもほら、例外が法則を証明すんの」「サバンナ原則だから」とさらり。
もうそろそろシリアルモノガミーを という声も聞くことがあるけれど本書では「人類はずっと一夫多妻できましたよ」とケロリ。
「ポルノに対する男女のサバンナ原則」「死より恐ろしいもの」「選ぶのは女。文明の原動力。ノーを言う女がいないゲイの世界とは違う。」「妻の閉経が男の中年の危機を招く」「人種差別は -
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《メモ》
①人間のあらゆる行動の根底には繁殖の成功という動機がある。人間の活動の多くは直接的にせよ間接的にせよ意識的にせよ無意識的にせよ、繁殖に成功するためになされる。
②サバンナ原則→私達の脳は、祖先の環境になかったものや状況を理解できず、そうした物や状況に必ずしもうまく対処できない。
③女は地位が高く評判の良い男を選ぶので、男にとって地位と評判は繁殖成功度に直接的に影響する。このため男は無意識的に自分の名誉を守ることに固執し時には極端な行動に走る。
④健康的な(生存確率の高い)子孫を残してもらうため、男は肉体的に魅力的な女性を求める。
⑤男性が豊満な胸の女性を好む理由は①垂れてない巨乳は( -
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ネタバレとても興味深くて面白い。
私が長年知りたかった問題に進化心理学という視点から応えてくれていて、目から鱗。
すべては狩猟時代から遺伝子レベルではほとんど変化していないという前提から話が始まり、基本的には全て繁殖を成功させるため、というのが考え方。
たとえば、なぜ男性は女性よりも自分への好意を勘違いしやすいのか?
これは、自分のことを本当は好きな女性に対して自分に好意はないと勘違いするリスクが、みすみす繁殖機会を逃すという重大な損失を招く可能性が(反対の場合の勘違いパターンと比較して)大きいために、バイアスがかかっていき引き起こされるもの、という理論。とても面白いし説得力がある。
1万年前の -
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全ての人間の行動や考え方はこの進化心理学で説明できてしまうのではないか?そんな風に思えてしまうほど興味深い世界
女性の進化
女性の理想はバービー人形
長髪→髪には年齢が出る
金髪→若年は綺麗な金髪だが年齢を重ねると徐々に赤毛になってくる(赤毛のアンの様に、赤毛はイジメの対象だったことからも無意識に避けられる事がわかる)
青い瞳→男女ともに魅力的とされる。暗い瞳色よりも感情が分かりやすく信頼のバロメーターになっているから?
巨乳→妊娠しやすいホルモンが多い。垂れていない事が若さのアピールとなる
ウエストとヒップ比率→くびれがある比率が万国共通で理想系にされている事
身長は、男性が大きくなったの -
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賢そうな知人におすすめされたので、頭が良くなりたくて手に取ってみた。
めちゃめちゃ面白かった。
人の生きる意味や愛や欲望など、様々なことを「子孫繁栄」の切り口で説明しようとしてて(しかも意外と納得できる)、本当に面白かった。
※進化心理学=子孫繁栄っていうのは私の曲解であり、筆者が言ってる訳では無いです。
もちろんそれでは説明つかないことも多々あり、それを潔く一つの章にまとめて紹介してるのも好感が持てた。同性愛は子孫繁栄って言葉と相性悪いよね、やっぱり。
賢くなれたかは甚だ疑問だが、飲み会とかで皆に「そーなの!?」って言われるような、場をちょっぴり暖める小ネタをたくさん仕入れられたと思 -
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ネタバレ男女の行動心理を、それぞれが持つ繁殖戦略の違いによって説明している。
どちらも根本にある戦略は生命として子孫を残すこと。男はセックスをするために、女は子育てに必要な資源を得るために行動する。男が女に求めるのは若さと健康(あくまで進化心理学が現段階で研究出来ている範囲に過ぎないという訳者のあとがきがあるが。)、女が男に求めるのは金等の資源とそれを分け与える気前の良さ。
進化心理学では、男は女の気を引くため、つまりセックスをするために、スポーツや芸術、研究、ビジネスに勤しみ、場合によっては犯罪を犯すと結論付けている。繁殖競争という観点から見れば、諸分野での成功者と犯罪者とが本質的にとって -
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人類はなぜ今のように行動するのか。『進化心理学から考えるホモ・サピエンス』(アラン・ミラー、サトシ・カナザワ)は、この問いに進化心理学の視点から迫る。
進化の過程で形成された本能や心理が現代社会における私たちの意思決定や行動にどう影響しているのかを探る内容だ。異性への魅力や社会的地位への執着、嫉妬や競争心――これらが進化の産物であるという指摘は刺激的である。
しかし全ての行動が進化の名のもとに説明されることに疑問も残る。個人の選択や文化的背景が無視されているように感じるからだ。それでも自分自身の行動を「なぜ」と問い直す視点を与えてくれる点で本書は有意義だ。
私たちは本能の奴隷か、それと -
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おっぱいってどうして魅力的なんだろうとふと疑問に思った。ただの脂肪の塊にどうして世の男性はこんなにも幻惑されるのだろうか。
うんうん呻吟しているうちに、以前本書を読んだ際にそれらしい記述があったことを思い出した。
本棚から徐に取り出し該当ページをチェックする。そこには、豊満な胸を持つ女性はうら若く健康的である証拠だと記載されてある。
胸が大きくなければ若くもないし健康的でもないのか!と怒号が飛んできそうだが、そういった問題ではない。だが、少なくとも、大きな胸を持つ女性は若く健康体であることの証左であるらしい。
世の男性が巨乳に心惹かれるのは、巨乳女性が若く健康だからである。胸の小さ -
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人間の思考・行動パターンは「繁殖の成功」を目指す中で形作られる、という前提のもと、人間行動を読み解いていくのが進化心理学であると理解した。
生物における最大の目的は繁殖の成功である、というイメージがあったが、確かに人間も生物なのだから、繁殖の成功を目指した生物設計になってると考えるのは至極自然だと感じた。
そして、繁殖の成功を目指した思考・行動パターンは、かなり本能的なものであるため、ほとんど無意識下に端を発するものだろうと想像した。(意識レベルでは、そんなはずはない、と思うような思考行動パターンにおいても)
普段の生活においても、進化心理学的な視点で周囲を捉えてみると面白そうだ。
歯 -
Posted by ブクログ
ストレス脳、影響力の武器などをはじめとする有名著書の中では、人間が太古の時代から引き継いできた思考回路に基づいた解説がされており、進化心理学に興味を持った。そこで、入門書をネット検索したところ本書がオススメされていたため拝読。
人間の脳と身体は「生存」と「繁殖」の確率を最大化するようできている。すべての人間のすべての言動の源泉はここに帰着する。ほかの動物となんら変わりない。
日々の生活の中で、相手の言動の動機が理解できず怒りや悲しみの感情に振り回されて苦しい思いをしている人に読んでほしい。
この学問に出会って、自分は世界の見え方が大きく変わりました。 -
Posted by ブクログ
進化心理学的に、人間はとにかく子孫繁栄のために生きているということがわかった。
男が、犯罪をしたり、戦争をしたり、セクハラをしやすいのも、全て子孫繁栄のため。とにかくセックスがしたいということ、らしい。ウエストが細く、巨乳で、ブロンドの髪が好きになるのも、子どもが産まれそうな容姿のため。
女は、子どもを育てるために、経済的に支援してくれる男を選ばなくてはいけない。だから男ほどセックスはせず、交際期間を最低6ヶ月ほど設ける。女が選ぶ男はつまるところ、金や地位がある男。
めちゃくちゃ人間って単純なんだなーって本だった。煩悩の塊!!!!(^ω^)