イ・ヒヨンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヤングアダルト向けの作品。
何もわからず読んでいて、何となく中学生くらいの子向けに書かれている作品かな?って思っていたらあとがきに"韓国では中学校で必読書になっている"と書かれていました。
教訓じみた事は書かれていなくて、「理想の親子関係」であったり「差別」のことについて考えさせられる1冊でした。
この作品と同じように、もし少子化対策として日本でも実の親が我が子を育てたくないとなったときに政府が子供を引き取って養育するという対策をとったらいずれは国が、国の理想とする人を育てることができちゃうんじゃないか、と。なんか対策のようだけど、そうなってしまうと何かが違うなって思いま -
Posted by ブクログ
人が子供を持たなくなった社会で国の管理下におかれる親のいない子供たち。
13歳以上のこどもたちが養子となる権利を持つ。国の補助を受けつつ
親になることを希望する夫婦はこどもを引き取ることができる。
何度も面接を重ね、彼らを親にするか、選ぶのはこどもたちだ。
SFめいた話かと思いきや、想像できる近未来のよう。
施設長をはじめ、こどもたちを管理する大人たちが
いい人すぎる一方で、親になる面接を望む外の世界の大人たちが
利己的にうつる。
親も完璧ではないし、生きていくかぎり100%幸せでリスクゼロの状態なんて
ない。人間同士だから、その日の気分で衝突することだってある。
そこに血は関係ないように -
Posted by ブクログ
作者の後書きにグッときた。
子育ては突然本番がやってくる。
子どもが親を選べるなら…
私がこの世界に立った時、自分に合う完璧な親を探し選ぶだろうかと一度は考えた。そう思い至った時に、私の中には家族との思い出がたくさん浮かんできた。そのどれもが楽しいものばかりではない。家族とは決して最初から今まで完璧ではなかった。時にぶつかり合い、怒り、悲しみ、どうして自分を分かってくれないのかと嫌になることもあった。しかし、そんな家族との時間で自分を知り、相手を知ったことは、他の何者にも変え難い時間と感じた。
子どもも親も、その立場での自分自身を知るには努力と時間がいる。子どものためにという思いの本質には -
Posted by ブクログ
舞台は近未来の韓国。少子化問題の深刻化の行き着いた先、ここでは何らかの事情で生みの親に育てられなかった子どもたちを国家が育てる、NC(ナショナル・チルドレン)センターという施設が全国的に機能している。センターの子どもたちは、十三歳になると、父母面接を重ねて親を選ぶ権利を持つ。家族になることが決まれば施設を出ることができ、そのときNC出身であるという記録は抹消される。二十歳までに親が決まらない場合、保護者の無いNC出身者として社会に出ていくことになるが、NC出身者への差別は根深い。
タイトルになっている「ペイント」とは、父母面接=ペアレンツ・インタビューを縮めた非公式の呼称。「ペイントする」